フルリモート勤務・残業0・有給取得率100%を達成し、多くのエンジニアが志願する会社で、受託開発に強みを持つ株式会社アクシア代表取締役の米村氏に、業務未経験エンジニアの採用についてお話をお伺いしました。
※入社したCodeCampGATE卒業生Tさんのインタビュー記事はこちら
ー本日のスピーカー
株式会社アクシアが業務未経験エンジニアを採用する際の企業の判断とは
堀内
本日はお時間をいただきありがとうございます。今回はCodeCampGATEの卒業生からアクシア様にエンジニア職として採用をしていただいたと報告があり、そのご縁で「未経験者の採用と戦力化」をテーマにお話を伺えればと思います。まず、今回採用されたTさんの、採用時点での評価と採用理由を率直に教えていただけますか?
米村
採用理由としては、一次選考と二次選考の段階で、自己PRと志望動機の2つが私たちの考える基準をクリアしていました。
特に二次選考では、スクールで学んだことや今と今後のアピールもしっかり行えていた印象です。
また、三次選考では人物像として一緒に仕事をしていけるイメージを抱かせてくれたのは大きく、四次選考では自走力があることを見せてくれたことが最終的な決め手となり内定を出させていただきました。
堀内
「自走力」は私たちも育成を行う上で重視しているコンセプトなのですが、御社の言う自走力とは、学習意欲・能力のどのような部分になるのでしょうか?また、自走力という言葉だけで捉えると独学で学んでいる人の方があるようにも思えますが、スクール卒の方と違いは感じていますか?
米村
スクールに通っていた方と独学で学んできた方の差は、面接では今のところ感じていません。
未経験からエンジニアを目指す人にはさまざまなタイプの人がいると思っており、決められた範囲のことしか勉強しない方なのか、どのような技術を身につける必要があるかを理解して自発的に勉強をしていける方なのか、「自走力」を判断する基準としては後者を見ており、スクールか独学かを判断基準にはしていませんね。
堀内
具体的にどのような質問をして「自走力」の有無を見極めていますか?
米村
あまり外部の方にお話したことはないんですが、「どういった技術に取り組んでいますか?」を「過去、現在、未来」3つの時制に分けて質問しています。
自分で考えて動けている方は過去に取り組んだことだけでなく、現在や将来についてもある程度は明確なプランを持っていることが多いです。
もちろん今回のCodeCampGATEのTさんのように新人、業務未経験者だと、将来的に取り組みたいスキルについて正直に"わからない"と返ってくることもあります。
しかし実務を経験していないため、将来的に必要なスキルが見えていないからの回答なのでその場合は問題とはしていません。
経験者でも業務のためにこなしてきただけの方もいて、過去に習得してきたスキルについては明確なものの、現在や将来について回答があやふやになるケースもありますね。
堀内
現在や将来について、計画性をもってスキルを習得する力やマインドを持っているか見極めているということですね。
米村
そうですね。
この質問を二次選考で行うのですが、三次選考で本当に取り組んでいるか突っ込んだ質問をして見極めています。なので、取り組んでいない方はすぐにわかりますね。
志賀
自走力を重視していると言いつつも、スキル面での評価が採否の大きな割合を占めていることはありませんか?
米村
単純にスキルでの比較は行っていませんね。
これは自走力のある業務未経験者と、3年目の経験者とでは期待するスキルが異なるためです。
今までの経験年数に対して、ふさわしいスキルを有しているかを見るようにしています。
採用後に戦力化するための取り組みについて
堀内
業務未経験の方の技術要件や採用基準として、どこまでできる人というハードルは決めていますか?
米村
業務未経験者であれば、掲示板くらいは自分で制作できるレベルが必要と考えています。
あとは経験者であれば、経験年数から、これくらいはできているだろうというのが基準になってきます。
私の中で、掲示板は割と奥が深いと思っていいて。
・データのCRUD処理(データの作成・読み出し・更新・削除)
・画像投稿
・認証処理
こうした内容が含まれている掲示板だと、かなり実務に近いレベルだと考えています。
そのため基本的な技術要件が含まれているものとして、掲示板と表現させていただきました。
※編注:CodeCamp・CodeCampGATEも、掲示板作成のカリキュラムが含まれており、上記3つの内容を学習します。
あとは経験者であれば、経験年数から、これくらいはできているだろうというのが基準になってきます。
堀内
業務未経験で入社した場合には採用後どういった教育やケアを行っていますか?
米村
弊社で採用した方には、4つのステップに分けて研修を行っていきます。
1:プログラミング言語の習得
2:フレームワークを使った開発
3:実務に近い課題として仕様変更を行う
4:チーム開発を行う
ただ4つ全部を行うことはありません。
今回の採用したTさんは1と2はスクールで修了しているので、3と4からになります。
期間も3と4であれば時間もかからず、1ヶ月もあれば問題ないかと考えています。
堀内
なるほど、CodeCampGATEでも現場で活躍できるようにカリキュラムの中にエンジニア講師とのチーム開発や、既存システムの改修などを演習として行っているので、現場に出る前の準備としてはかなり近い部分がありますね。ちなみに、他社さんだと採用後に研修があっても比較的すぐに現場に入ることが多いので、4段階あるのは珍しいかもしれません。
米村
弊社では開発チームのマネージャーに生産性を高めることを要求しています。
そのため、急にチームに新人を入れてしまうと業務に支障が出る可能性があるので、現場配属前に必ずスキルに応じて研修を積むようにしています。
堀内
具体的な教育体制としてはどのようなものでしょうか?社内に研修を行う教育チームがあるんですか?
米村
教育専門のチームではありませんが、業務改善部というのがあります。
ここで新しく入ってきた方たちの研修を実施していますね。
志賀
チーム開発はどのように行っていますか?
米村
チーム開発に必要なプルリク、コードレビューなど一連の流れを経験させていきます。
また担当する業務改善部を構成しているメンバーは、ほとんどがエンジニアです。
メンバーも半年から1年で開発現場とローテーションさせ、経験年数やスキルに関係なく、全社員が業務改善部を経験してもらいたいと思っています。
堀内
なるほど、実務未経験者の採用から現場に送り出すまでの体制をしっかり確立させられているんですね。現在はエンジニア職への応募要件として業務未経験でもOKとしていますが、過去も業務未経験者を採用してきたのでしょうか?
米村
弊社の場合ですが、やはり創業当初はエンジニアを集めるのに苦労し、人が集まりませんでした。そのため当時は業務未経験者だけでなく、プログラミング未経験者でも採用をして教育していました。
その後環境が変化して人が集まるようになってきたので、一旦は経験者のみの採用に舵を切ったこともあります。
ただ過去の中で、業務経験がなくても戦力になる方を採用できたことがあります。その違いを考えた時に、自分で考え動ける「自走力」という部分が改めて重要と気付かされました。
今回のTさんも業務未経験ではあるものの、自走力があることを期待してことから採用に至っています。
堀内
最後になりますが、弊社のような未経験からエンジニアを目指す方のサポートするスクールへ何かご要望をお伺いできますか?
米村
弊社の1〜4の研修ステップから先の話として、実務から見た際の経験の差として、何かトラブルが起きた時のトラブルシューティングができるかが大切になってくると感じています。
さまざまな障害対応の経験を踏んでいく必要があるため難しい部分ではありますが、プログラミングスクールでもカリキュラムの一環としてトラブルシューティングに取り組んでいただけたるようなったらありがたいと思っています。
あとは、弊社エンジニアの中にはスクールで嫌な思いをしてきたものもおりますので、Tさんのように御社のような良いスクールと出会って、一緒にIT業界を盛り上げてくれる人が増えることを願っております。
堀内
ありがとうございます。コードキャンプとしても初心者から次のレベルを目指す人への教育提供や卒業生のレベルアップ支援に取り組んで行きたいと思っているので、ぜひ今後も情報交換させていただけると嬉しいです。改めて本日はお忙しい中お時間をいただきありがとうございました。
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