- 更新日: 2017年03月30日
- 公開日: 2016年05月25日
”いるだけで成長できる環境”を作り上げるーGMOペパボ執行役員CTO兼技術部長 栗林 健太郎氏
GMOペパボ CTO栗林様にインタビュー!
業界をリードするトップエンジニアの皆さんに、プログラミングを始めたきっかけやご自身のスキルアップの極意、初心者へのアドバイスなどをお聞きするシリーズ「トップエンジニア・インタビュー」。
今回はGMOペパボ株式会社執行役員CTO兼技術部長の栗林健太郎氏にお話をお聞きしました。
前回インタビューしたラクスル株式会社CTO泉 雄介氏の記事はこちら! 印刷×テクノロジーで社会の仕組みを変えるーラクスル株式会社CTO泉 雄介氏
プロフィール:栗林 健太郎 大学では法学部政治学科において日本政治史および行政学を専攻。卒業後、市役所勤務を経て、2008年よりソフトウェアエンジニアに転じ、Webサービス企業2社において開発者、マネジャーとして従事。ソフトウェアエンジニアとして、大規模Webサービスを迅速に開発できる技術・開発プロセス、安定して運用できるアーキテクチャに興味を持つ。また、近年では技術マネジメントの担い手として、経営課題の技術的解決に関心を持っている。 2015年3月より現職。
市役所勤務からソフトウェアエンジニアへの転身
・市役所勤務からソフトウェアエンジニアになる人は珍しいと思うのですが、どのようなきっかけでプログラミングを始めたのですか?
ーもともと趣味でノートに日記を書いていたのですが、市役所に勤め始めてからパソコンを購入したことをきっかけに、Web日記を書くようになりました。ただ、日記を書くのに時間がかかるので、その効率化のためにプログラミングを学び始めました。
・社会人になってからプログラミングを学ぶということに対して抵抗はなかったですか?
ーもともとパソコンは得意だったので抵抗はなかったものの、実際にやってみるとさっぱり分からなくてつまずきましたね。ただブログをやりたいという思いがあったので、学習を継続できました。今思うと、目的意識を持って取り組めたことが大事だったのだと感じます。
”とにかくアウトプットする”ことが1番大事
・学ぶ上で効果的な勉強法などがございましたら教えていただけないでしょうか?
ーこれは私自身の原体験からきていますが、インプットしたことをひたすらアウトプットすることに尽きると思います。私自身が学んでいた時も、最初は本やインターネットにあるドキュメントを見ながら独学でやっていましたが、自分で制作したブログツールを、せっかくなので公開してみたんです。そしたら本職のプログラマーの方からセキュリティや設計上の問題を指摘していただきました。正直、当時の私は動作すればいいという観点からツールを作成していたので、その時は「なるほど、本職の人はそう書くのか!」とひとつ壁を超えたように感じました。そうやって、いわばトップレベルの技術者たちに指導を受けながらプログラミングの学習ができたことが、一番効果的だったと思います。
・年間300冊もの本を読む読書家であるとお聞きしましたが、プログラミング技術の向上との関わりがあるとお考えですか。
ー読書量が直接的にプログラミング技術の向上にはつながるとは限りませんが、自分が取り組んでいることを一般化し、広い視点で物事を眺められるようになるためには、いい方法だと思っています。ただ、本に限らず色々な趣味を持って視野を広げていくことで、より良いシステム作りに生かしていけるはずです。
”いるだけで成長できる環境”を作り上げる
・社内のエンジニアが活躍するために、組織の環境づくりなどで工夫している点はありますか?
ー社内環境に関しては”いるだけで成長できる環境”という言葉を掲げています。個々人が社外の勉強会に参加したり、とにかく仕事を頑張って成長することも大事だと思うのですが、それだと持続的な成長は描けないと考えています。成長するためにやみくもに勉強するだけではなく、職場内に理想とするエンジニアがいて、その人に追いつく為に自然と努力できる環境が理想だと思っています。そのため、上級職のエンジニアには、技術力はもちろんですが、他のエンジニアを引っ張り、成長を後押しするような存在であることを求めています。例えば、社外の技術イベントを通してプレゼンスを発揮したり、あるいはOSSを通してアウトプットを行うなど、ペパボは高い技術を備えたエンジニア集団であるとアピールすることをもとめています。
・研修について特に力を入れていることはありますか?
ーどの研修についても力を入れていますが、特に新卒研修に関して言うと、これからビジネスマンとして中長期で成長してもらえるように、できる限り時間を取って確実にスキルの向上を図れるような環境を提供しています。
非エンジニア向けにプログラミングの勉強会などは開催されていますか?
ー弊社はWebサービスを提供する会社ですので、非エンジニアのスタッフでも、UNIXコマンドの使い方やSQLに関する知識は必要です。例えば「ロリポップ!」のサポートはユーザーからの技術的なお問い合わせにも回答することもある為、インターネット技術に関する研修を実施しています。もともとサービスごとに組織立てていることもあり、職種間でのコミュニケーションを円滑に進められるようにとスタッフが自発的に勉強会を開催する文化が根付いていますね。
\Webサイト担当者としてのスキルが身に付く/
プログラミング学習者へのエール!
最近ではWebだけでなくアプリの制作やIoTなどプログラミングでコントロールできることがどんどん広がってきています。また以前と比べても学ぶハードルが低くなってきているのでぜひ学んで欲しいですね。前述しましたが、プログラミングを学ぶ際にはメンターから学ぶことが最もスキルの向上につながるので、CodeCampのようなサービスを利用することはオススメです。その際にはアウトプットすることを意識しながら学習を進めていただけると良いかと思います。ぜひ頑張ってください。
業界をリードするトップエンジニアのみなさんに、プログラミングを始めたきっかけやご自身のスキルアップの極意、初心者へのアドバイスなどをお聞きし、お届けするシリーズ「トップエンジニア・インタビュー」 続いて今や多くの方が利用しているフリマサービス「メルカリ」CTO柄沢氏にお話を伺いました!
- この記事を書いた人
- CodeCampus編集部