- 公開日: 2021年04月03日
UIデザインってなに?基礎知識やUXデザイン・Webデザインとの違いを解説!
あなたはWebサイトやアプリを見ていて「知りたい情報が見つからない」「なんだか使いにくい」と感じたことはありませんか?
不満を感じたサイトやアプリは閉じてしまい、2度と利用してもらえない可能性があります。
Webサイトやアプリを制作する際には、ユーザーがストレスなく目的を達成できるUIデザインが必要です。
この記事では、UIデザインの基礎知識や、混同されやすいUXデザイン・ビジュアルデザイン・Webデザインとの違いについて解説します。
UIデザインとは?
UIデザインとは、ユーザーがWebサイトやアプリを快適・スムーズに使えるように配慮した設計のことです。
Webサイトやアプリの使いやすさはユーザーの満足度を向上させ、売上や認知拡大といったサービス提供側の目的達成につながります。
ボタンの場所がわからない、どこを見たらほしい情報が得られるかわからないといった「ユーザーがわからないと感じるポイント」を解消しましょう。
そのためにはターゲットユーザーやサービスの背景も重要です。
- ターゲットはどのような人なのか
- どのようなシーンで利用してもらいたいのか
- ユーザーにどんなアクションをとってもらいたいのか
このような背景を検討し、目的に沿って設計していきます。
そもそもUIってなに?
UIとはユーザーインターフェース(Usser Interface)の略称です。
ここでのユーザーとはWebサイトやアプリの利用者のことであり、インターフェースとは人とコンピューター(パソコンやスマホ)をつなぐ接点を指しています。
Webサイトやアプリにおいて、パソコンやスマホに表示されるデザインやフォント、入力フォームやボタンといったすべての情報がユーザーとの接点になり、UIにあたります。
- 適切に余白をとってテキストを読みやすくする
- スマホでもタップしやすい間隔を空けてボタンを並べる
- すぐに問い合わせしやすい位置にボタンを配置する
このように表示方法や入力、レイアウトといったUIを改善することによって、人とデバイス間のやりとりをスムーズにするのがUIデザインです。
UIはWeb関連だけではなく、生活の中の様々なシーンで見られるものです。
例えば自動車ではスピードを確認できるメーターや、ガソリンの残量を表示してくれるメーターが設置されていますよね。
これらは自動車を運転するにあたって必要なものを提供するUIの一部であり、視覚的にわかりやすく状況を把握しやすい設計がされています。
身の回りの商品でUIを探してみるのも、おもしろいかもしれません。
UIデザインの具体例
例えばスニーカーを買いたくてネットショップを見ているとします。
気になるデザインの商品が見つかれば、自分のほしいサイズがあるかどうか確認しますよね。 そんなとき、次の3つのパターンのうちどれが見やすいと感じますか?
- A:「サイズ」という文字が小さく書かれていて、文字をクリックするとサイズ表が表示される
- B:「サイズ表はこちらをクリック」と書かれたボタンをクリックするとサイズ表が表示される
- C:サイズ表を表示している
Cのパターンなら、なにも考えずにサイズがチェックできて安心です。
その次に伝わりやすいのは、「ここをクリックしたらサイズ表が見られるんだな」と直感的に判断できるBのパターンではないでしょうか。
Aは「サイズ」という文字からはサイズ表が表示されることを連想できず、結局サイズ情報に辿り着けない不満へとつながってしまうため、UIデザインの失敗パターンです。
わかりやすく直感でほしい情報に辿り着く、使い勝手のいいUIデザインを意識しましょう。
間違いやすいUIデザインとUXデザインの違い
UIデザインと一緒に語られることの多いUXデザインですが、UIとUXは別のものです。 混同しないように違いを押さえておきましょう。
UXデザインとは
UXとはユーザーエクスペリエンス(User Experience)の略称です。
エクスペリエンスとは経験・体験のことであり、UXはユーザーがサービスや商品を通して得られる経験や体験のことをいいます。
- 検索しやすくて今日のレシピがすぐに決まった
- おもしろい動きのWebサイトを見ていたら楽しい気持ちになった
- SNSアプリを活用したら家族と連絡をとりやすくなった
このようにWebサイトやアプリ利用中の体験だけではなく、利用前後の行動や気持ちの変化といったトータルの体験を設計するのがUXデザインです。
UIとUXの違いは?UIデザインの立ち位置とは
UIとUXは、UXの中にUIが含まれる関係だといえます。 Webサイトやアプリを通して心地よい体験を提供するのがUXデザインであり、そのために使い勝手のいい見た目や操作性を設計するのがUIデザインです。
例えばプロによる素晴らしい写真をたくさん閲覧できるギャラリーサイトがあるとしましょう。
きれいな写真をうっとりと眺める時間を楽しめるかもしれない、と期待してアクセスします。
しかし、作品を表示する際に画面内に動きのある広告バナーがいくつも配置されていたとしたら、あなたはどう思いますか?
せっかくの写真の世界観が台無しだ!と感じてしまうかもしれませんね。 これは作品を表示する画面のUIデザインを間違った例であり、その体験は素晴らしいとはいえません。
この場合は、作品を表示する際には余計なものを画面内から極力排除して、写真の世界に引き込むUIデザインがおすすめです。
そうすれば、「このギャラリーサイトは素晴らしかった」という優れたユーザー体験につながるでしょう。
優れたUIデザインができれば、優れたユーザー体験を提供できます。
それによってユーザーの満足度が上がり、サービスの売上や認知度に好影響を与えるのです。
UXデザインはUIデザインだけではなく、サービスの内容や機能といった様々な要素が関わっています。
ギャラリーサイトの例でいえば、どれだけUIデザインが整っていても肝心の作品がどこかの無料素材を並べただけであれば、ユーザーの不満に繋がってしまうでしょう。
UIデザインは、UXデザインの要素の1つなのです。
「ビジュアルデザイン・Webデザイン」と「UIデザイン」の違い
ビジュアルデザインとは、いわゆる「見た目の装飾デザイン」です。 一般的にこのビジュアルデザインがデザインと呼ばれています。
配色や画像、イラストやフォントといった様々な要素によって、目的とする見た目の雰囲気や世界を作り、美しく装飾するのがビジュアルデザインです。
一方でUIデザインはユーザーが悩まずスムーズに利用できるように設計することをいいます。
例えばベビー向けのかわいらしい商品のサイトにおいて、設計がどれだけ素晴らしくても装飾デザインがされていないそっけない印象では購買意欲が刺激されません。
UIデザインを活かして表現を広げるのがビジュアルデザインです。
また、「Webデザイン」はビジュアルデザインとUIデザインの両方を兼ね備えることが多く、見た目の装飾だけではなく機能面の美しさも求められます。
UIデザイナーとWebデザイナーで分担する場合は、UIデザイナーが設計し、Webデザイナーがそれに基づいてビジュアルデザインを作成する流れになるでしょう。
\一流デザイナーのスキルが身に付く/
ユーザーの「わからない」をなくすUIデザイン
オンラインで完結するサービスも年々増えていることから、UIデザインの重要度はますます上がっています。
装飾が美しいだけのデザインではなく、ユーザーが悩んだり考える必要なく、直感で判断して利用できるように設計するのがUIデザインの原則です。
ターゲットとするユーザーに「どうしたらいいかわからない」「どこを見たらいいのかわからない」と感じさせず快適に利用してもらえる設計ができるように、UIデザインを身につけていきましょう!
- この記事を書いた人
- 今村真理子