- 更新日: 2022年07月19日
- 公開日: 2022年07月16日
DIC株式会社とSAPによるプラスチックのサプライチェーン透明化の取り組みがスタート!
DIC株式会社とSAPが提携することで、プラスチックの原材料や製造元などのデータをブロックチェーンで管理して、サプライチェーンの透明化を目指す取り組みがスタートしました。
本プロジェクトは、プラスチックの資源循環を促進することを目標としており、ほかのリサイクル事業に活かすこともできます。
今回は、DIC株式会社とSAPが取り組んでいるサプライチェーン透明化の取り組みについて解説します。
DIC株式会社とSAPの概要
DIC株式会社は、プラスチックの食品容器などの原材料であるポリスチレンの製造・販売を行なっています。
SAPはマシンラーニングやIoT、高度なアナリティクスの技術を提供することで、企業が価値の高い成果に集中できるように支援しています。
DICとSAPが連携して目指す目標
大量生産・大量消費・大量廃棄により廃プラスチックの量は年々増えています。エレン・マッカーサー財団と世界経済フォーラムが協力して作成した調査書によると、2050年にはプラスチックが魚の数を上回ると予想されています。
プラスチックによる環境汚染を防ぐために、DIC株式会社とSAPが連携してプラスチックの原材料や製品の製造などの過程(サプライチェーン)を透明化するシステム構築を開始しました。
上記のシステムを構築することで、顧客が再生プラスチックを使用する際にどの程度のリサイクル原料が含有しているかチェックできます。
廃プラスチックのサプライチェーンをブロックチェーンで明確にすることで、プラスチックのリサイクル促進に繋がります。
ブロックチェーン技術でプラスチックの情報を透明化する
本プロジェクトで利用するのが、SAPが提供している「Green Token by SAP」というプライベートブロックチェーンです。
プラスチック素材の原材料や製品の製造などの過程をブロックチェーンのトークンに保存することで、プラスチックのサプライチェーンを透明化できます。
サプライチェーンを透明化することで、商品が廃プラスチックをリサイクルして作られているのか、従来ある供給源からのプラスチックなのか判別できます。
ブロックチェーンはSDGsの基盤になる
今回のように、取引の透明度が高いというブロックチェーンのメリットを活かした循環型経済への取り組みは今後も増えていくでしょう。
プラスチックに限らず、資源循環を促進するためのシステムとしてほかの業種にも活かすことができます。
ブロックチェーン技術により社会のシステムが透明化されることで、持続可能な社会の実現に近づくかもしれませんね!
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