「これからの新卒エンジニア育成のあり方」を考えるイベント、「新卒エンジニア育成カイギ」が2016年12月15日に行われました。
フロムスクラッチ 請井氏に続いて、日本最大のレシピサービスを運営するクックパッド (https://cookpad.com/) よりインフラストラクチャー部 部長の星氏が登壇されました!
前回記事:《フロムスクラッチ 請井氏「採用における敗北は、事業における敗北である」《新卒エンジニア育成カイギ その4》
クックパッド インフラストラクチャー部 部長 星氏
星氏:それでは『段階グランプリとは何だったのか?』という、ちょっと突飛なタイトルで発表させていただきます。クックパッド株式会社、インフラストラクチャー部 部長、星北斗と申します。
今回は、新卒育成に関するテーマの勉強会ということですが、私も2013年の新卒入社です。入社して3年8ヶ月が経ちました。
Webのインフラエンジニアとして、新卒で入社してからずっとインフラの設計や構築、運用を担当しており、セキュリティエンジニアとして脆弱性診断や設計、ISMSの運用など、会社全体のセキュリティにも取り組んできました。
私がマネージャをしているインフラストラクチャー部は、大きく4つのグループに分かれています。まず、サービスのインフラをみているSRE (Site Reliability Engineering) グループ。社員が利用するPCやネットワークをはじめ、社内システム全般を見ている社内ITインフラグループ。
次にAmazon Redshiftなどを利用し、会社全体のデータを集めて分析する基盤を作るデータ基盤グループ。最後にセキュリティを見るセキュリティグループ。これらのグループがインフラストラクチャー部として集まっています。
『0期生』として入社し、新卒研修の設計・実施を担当
クックパッドは、1997年に創業し、今年度でちょうど第20期(2016年12月時点)を迎えます。ただ、新卒採用については、比較的に最近の2013年から始まっており、初年度の新卒採用はエンジニアだけでした。私もその一人です。
実際には、インターンやアルバイトから入社したメンバーがほとんどで、大学時代から自分で仕事をしていたり、そもそも他社で働いていた第二新卒もいたりしたので、敢えて 1 期生ではなく、通称で “0期生” と呼ばれていたりします。
2013年以降は、毎年、新卒採用をしており、開始2年目の2014年度から、総合職採用も始まりました。採用人数は、年々少しずつですが増えており、0 期生は 6 名でしたが、2016 年度は 19 名になり、その半分以上がエンジニア採用です。
新卒採用は、ホームページから応募して入社する方が大半ですが、インターンからアルバイト勤務を経て入社するといったケースもあります。
ただし、入社に至るまでの選考フローにおいては、必ずエンジニアが面接を行い、きちんと技術力などは見させていただき、一緒に働きたい!と思った方にオファーを出させていただくようにしています。
中でも、特に尖った経験やスキルをもったエンジニアについては、エキスパートエンジニア枠を設けて採用をしています。
また、エンジニア採用基準に関しては、「技術力」に重きを置いており、採用プロセスでコーディングテストを必ず受けていただいています。
完璧に解けることを求めているわけではなく、自分で考えてコードを書くことができるか?や、技術に対する姿勢や考え方、自分できちんと調べて進められるか?といった “自走力” を見ています。
自分で作った経験を重視、口だけのエンジニア志望者は採用しない
クックパッドでは、新卒であってもプログラミング未経験者は基本的にエンジニアとしては採用しません。
なぜか?というと、学生のうちにプログラミングやソフトウェア、あるいはサービスを作る事に興味を持ち、それを仕事にしたいと思っているのに、手を動かさない理由はないんですよね。
よって、未経験者は採用しないスタンスをとっています。求める技術レベルは中途採用と若干の違いはあれど、それ以外に関しては特に大きな差はありません。
こうした採用プロセスを経て、今年もとても優秀な新卒エンジニアに入社いただくことができました。次に、具体的な新卒研修の内容についてお話していきます。
クックパッド インフラストラクチャー部 部長 星氏よりご登壇頂いた内容の前半をお届けいたしました。
後半では冒頭にお話頂いた「段階グランプリとは?」が明らかになるとともにクックパッドにおける新卒エンジニア育成について語っていただいた内容をお届けいたします。
後半の内容はこちら!
【クックパッド 星氏が語る「新卒エンジニアと先輩エンジニアが競い合う研修プログラム」とは?《新卒エンジニア育成カイギ その6》】