プログラマー、その先の働き方


プログラマー、その先の働き方

職業プログラマーを目指してプログラミングを目指して勉強しておられるみなさん。 今はプログラミングを習得することで頭がいっぱいかもしれませんが、一生プログラマーとして働いていくのか、働いていけるのか。そんなことを考えたことはありませんか? 今回は、プログラマーを職業として選択された方のその先の働き方についてお話します。

目次
  1. シニアエンジニアとして働く
  2. ITコンサルタントとして働く
  3. プログラマーとして働く
  4. プログラマーの仕事はチャレンジの連続

シニアエンジニアとして働く

プログラマーが開発現場での業務を離れると、いわゆる『管理職』と呼ばれるプログラマーの仕事を管理するだけの事務仕事メインの役職になることをイメージされる方が多いかもしれません。

しかし、開発の現場で貴重な経験をしているプログラマーを、開発とは関係のない仕事につかせるというのは企業としても避けたいところです。

実際に、開発現場でのプログラミング(コーディング)の仕事をしなくなったとしてもシニアエンジニアという役割で開発に関わることがほとんどです。

シニアエンジニアの役割は、開発対象の製品やサービスの開発をどのように進めるのか、社内外からの要求仕様に対してどのような形で実現していくのかを考え、それを技術要件にブレークダウンして、開発現場に下ろしていく仕事で、次のようなものがあります。

  1. 要件定義(要求されたものを具体的にどのように実現するか、具体的な仕様を考えるフェーズ)
  2. アーキテクチャ設計(どのような技術を使うかモジュール構成にするかを決めるフェーズ)
  3. 基本設計(プログラマーが実装設計が可能になるまでの設計フェーズ)

もちろん、企業によっては進行管理や予算管理などの事務的な仕事を担当することもありますが、重要なのは上記3つの役割です。

駆け出しのプログラマーの時には、開発要件の決まったものを担当することが多く、このような開発初期に関わることはないかもしれませんが、経験を積むことでこういった重要な仕事を任されるようにもなります。

ITコンサルタントとして働く

シニアエンジニアのように企業にとどまって開発者として働く以外に、転職もしくは独立して『ITコンサルタント』として働くという道もあります。

『ITコンサルタント』とは、企業のシステム化や既にシステム化されている部分のリニューアル、業務システムの開発などを内部の人と一緒に考えながら支援する仕事で、私も現在はそのような働き方をしています。

もしあなたが、与えられた仕様の通りにプログラムを作ることにしか興味がなく、それ以外のことはまったくやらないというのであれば別ですが、ほとんどのプログラマーはプログラミング以外のことも業務として担当していくはずです。

開発をスムーズに進めるためのツールの選定や環境の構築、運用ルールや作業手順(ワークフロー)の考案と運用、チームメンバーへのレクチャー。これらはコードを書かない仕事ですが、円滑に開発を進めるためにプログラマーがやるべき重要な仕事なのです。

こういった「業務を円滑に進めるための仕組みを作る仕事」はプログラマーが得意とすることのひとつで、この経験やノウハウはIT系以外の業種でも役に立ちます。

今はどんな業界、業種でも仕事を進める上でITを切り離すことはできません。

しかし、多くの人がソフトウェア開発はもちろん、業務やシステム構築のための要件の整理ができないことがほとんどです。プログラマーとしての経験は『ITコンサルタント』として技術分野だけなく、非技術分野においても生かすことができます。

ITコンサルタントにはクライアントの課題を洗い出すスキルが求められますので、現場の開発経験だけでは難しいかもしれません。シニアエンジニアとしての経験を積み、要件定義の経験があればなお良いでしょう。

プログラマーとして働く

それでもやっぱりプログラマーを続けたいという方もいらっしゃるでしょう。

しかし、職業プログラマーには「35歳で定年」という説があります。これは、35歳になると自分自身や周囲の変化によってプログラマーとして働くことが難しくなるといわれているものです。

「プログラマーは35歳で定年」といわれる理由には、学習能力が低下する、体力が低下する、プログラミングスキルが伸びず若い人とのスキル差がなくなっていく、管理職にならないと給料が上がらない、などがあります。

確かに体力は下がりますし(長時間集中して働くことが難しくなります)会社の給与制度によってはプログラマーのままでは給与の伸びが期待できないこともあるでしょう。

一方で、必ずしも学習能力が下がるわけではありませんし、プログラミングスキルも学習能力や意欲が維持できれば伸ばしていくことも可能です。

企業に所属するプログラマーは、組織的な構造や方針によって開発現場を離れることが多いかもしれませんが、個人で活動されているフリーのプログラマーや自分で会社を経営されている方の中には、50代になってもプログラマーとして現役で活動されている方もいらっしゃいます。

自分はプログラミングが好き、一生プログラムを書いていたいという方は『35歳定年説』など気にせずに生涯プログラマーを目指していただきたいと思います。独立というのもその選択肢のひとつです。

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プログラマーの仕事はチャレンジの連続

このようにプログラマーとして働いた先には、また新しいステージが待っています。そのいずれも開発現場でプログラマーとして多くの経験があってこそ成り立つものです。

また、これらの働き方をするためには、技術分野、非技術分野もしくはその両方で新しいことに取り組み続けることが必須となります。プログラマーという仕事は現役の間もその後も、新しいことへのチャレンジの連続です。

しかし、プログラミングに挑戦し日々新しいことに目を向けているあなたには難しいことではないはず。

ぜひ、プログラミングを通じて働くことや新しいことにチャレンジすることを楽しみながら新しいステージを目指してください。


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若林健一
この記事を書いた人
若林健一
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