かさむ人件費、きちんと把握できてる?!工数管理の4つのポイント


かさむ人件費、きちんと把握できてる?!工数管理の4つのポイント
目次
  1. 工数管理の勘所
  2. 残業時間の把握がポイント
  3. 工数をどうやって把握するか
  4. 工数を把握したら原価を算出する
  5. 掛け持ちプレイヤーに注意する
  6. 原価を管理する以外の意義
  7. まとめ

システム開発に必要なコストの中で、人件費、すなわち人手による作業は大きな割合を占めます。

クラウドや自動生成開発ツールなどの進化で、一昔前に比べると機械に任せられる作業は随分増えました。そうなるとますます人件費の占める割合が大きくなるため、これを管理することはシステム開発の成否に大きな影響を与えることになります。

システム開発の世界では、これを「工数管理」と言います。

本エントリでは、システム開発のマネージャ向けに、工数管理のポイントをご紹介します。

工数管理の勘所

工数は「人がどれだけの時間作業したか」で測ります。

単位には次の2つがよく用いられます。

  • 人日(にんにち):1人が1日作業したら1人日
  • 人月(にんげつ):1人が1ヶ月作業したら1人月

工数に金額をかけたものがシステム開発の原価の一部になります。ですので、**実際にかかった工数をできるだけ正確に記録することが大事です。

余談ですが、金額は人によって異なるのが一般的です。1ヶ月当たりの金額を「単価」と表現するのが一般的です。単価は様々な要因で変化します。自社内でも部署によって単価が異なったり、協力会社さんとの交渉で単価が上下したり、残業は単価が上がったり。

よって原価の算出はそれなりに面倒です。表計算ソフトををうまく使って、ミスなく算出できるツールを持っておくのがよいと思います。

残業時間の把握がポイント

通常1日の作業時間は決まっていますので、基本の工数(少なくともこれだけは発生する工数)は計算で算出できます。

注意すべきは残業時間です。残業時間は日によって変わるのが普通ですし、また、工数当たりの費用が定時内とは異なるのが普通です。

よって、残業時間を正確に把握することが、全体の工数の把握、引いては原価の把握につながるのです。

また残業時間は労務管理の面でも重要です。働きすぎている人はいないか?ということをきちんと把握するためにも、残業時間はしっかり把握しておく必要があります。

工数をどうやって把握するか

各メンバがマネージャに作業時間を報告し、マネージャが取りまとめるのが一般的だと思います。

報告の形式はメールやExcel表などがよく見られますが、作業時間を正確に把握することが重要なので、ツールはなんでも構いません。

工数を把握したら原価を算出する

工数管理の目的の1つは原価の把握です。それも、可能な限りリアルタイムに把握することが求められます。足が出そうになったら何らかの調整をしなければいけませんが、進捗が進めば進むほど、選択肢が少なくなります。

危険な臭いを早く感じ取ることが何よりも大事なのです。

掛け持ちプレイヤーに注意する

「基本の工数は計算で算出できる」と書きましたが、落とし穴があります。それは複数のプロジェクトを掛け持ちしているメンバです。

掛け持ちメンバは1日の中で異なるプロジェクトの作業をしていることがあるため、計算で算出することはできません。どのプロジェクトの作業を何時間こなしたかを報告してもらうしかないので、注意が必要です。

原価を管理する以外の意義

工数管理には原価の把握以外に大事な意義があります。

それは、技術者のレベルを測ることです。

同じ機能を同じ品質で作るのであれば、短い時間で作れる人の方が技術レベルが高いと言えます。

プログラマの技術を測るのは簡単ではないのですが、工数当たりの成果の量と質を見ることは一つの有力な方法であり、そのためには工数の把握が欠かせません。

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まとめ

工数管理についてポイントを押さえてみました。

プロジェクトの規模によって工数管理の手間は大きく変わってきますが、基本はあくまで「メンバの動いた時間を正確に把握する

また管理する目的として大事なのは、原価管理と問題の早期発見です。マネージャに取って、問題がまだ問題になっていないうち手を打つのは大事な仕事です。

その意味で、工数管理は地味ながらプロジェクトの成功を支える大事な作業なのです。


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