多様性のあるメンバーと、ネットならではの心地よさを追求したい - BASE 取締役CTOのえふしんが考えていること



多様性のあるメンバーと、ネットならではの心地よさを追求したい - BASE 取締役CTOのえふしんが考えていること

”非エンジニアが聞く「エンジニア採用」のリアル”の第7回目は、BASE株式会社の取締役CTO藤川真一(えふしん)さんへのインタビューです。採用だけではなく、フィンテック領域で色々なサービスがリリースされている状況についてもお話を伺いました。ぜひお読みください。


藤川真一さんプロフィール: 1973年生まれ、埼玉県出身。FA装置メーカー、Web制作のベンチャーを経て、2006年にGMOペパボ株式会社に入社。ショッピングモールサービスにプロデューサーとして携わるかたわら、2007年から携帯向けTwitterクライアント「モバツイ」の開発・運営を個人で開始し、後に法人化。2014年8月からBASE株式会社 取締役CTOに就任。2017年9月に慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科博士課程を単位取得満期退学し、研究員になる。

【サービスぺージ】BASE  https://thebase.in/


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目次
  1. シンプルでわかりやすい体験を重視したサービス設計
  2. 多様性を生かし、大人のケンカができる人を取る
  3. 評価経済が行き着く未来と懸念

シンプルでわかりやすい体験を重視したサービス設計

— それでは、まず御社の事業について教えていただけますか。

弊社は、誰でも簡単にネットショップを作成できる「BASE」というサービスを提供しています。 ショップの作成、運営だけではなく、集客手段としてショッピングアプリもリリースしているのが特徴です。

— PAY.JPというオンライン決済サービスも提供されています。代表の方はもともと決済をやりたかったんですよね。

はい。鶴岡(代表取締役CEOの鶴岡裕太氏)はサービスの構想当時、まだ学生でしたが、当時複雑だった決済分野を簡易化したいという想いをもっていました。 ただ、いきなり決済サービスを提供するのは事業的にも非常にハードルが高いので、将来的に決済サービスを導入することを見据えたECプラットフォームを先にリリースしたんです。

— 最近では、フィンテックという枠組みで色々なお金に関するサービスが出ています。決済はライバルが多いですよね。

弊社ではフィンテック分野が注目を集める前から決済サービスを提供していたので、 フィンテックがバズワードのようになっている今の状況でも、僕たちはフィンテックをやっていますという感じではなく以前と変わらず粛々と開発しています。ただ追い風になっているのかなとは思いますし、、日本以上に中国の動きも早くて面白いなと感じています。

既にインターネットは当たり前のものになっていて、フィンテックもそうですが、ネットの技術や概念が一般企業の普通の戦略に飲み込まれていっています。

ただ、ネットならではの心地よさや世界観を表現する手段はまだ残されているでしょうし、決済サービスでもそうした価値を提供することで「あっいいよね」と感じてもらうこともできると考えています。

— 例えば、どのような点に注意すれば心地よさが生まれるとお考えでしょうか。

webサービスにせよ、スマホにせよ、まずはシンプルでなくてはいけないと思います。

色んな機能があってもわかりにくいものよりは、インターネット初心者でもメリットがわかりやすく受け入れてもらえるシンプルさが重要だと思います。。

— 確かに「BASE」は非常にシンプルですね。決済でいえば、QRコード決済もリリースされました。

QRコード決済は、「PAY ID」チームが主体で開発しています。 おかげさまで「BASE」も順調に成長しているので、開発力によってショップの皆さまの売上に貢献できるよう投資していきます。

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多様性を生かし、大人のケンカができる人を取る

—  そうしたサービス拡大に対して、エンジニアはどう貢献していくべきだとお考えでしょうか。

プロダクトマネージャーのビジョンをいかに実現できるかが、エンジニアチームの役割です。 webサービスは毎日がデプロイの連続です。 プロダクトの更新スピードやサーバーの構築スピードを落とさず、安定して運用する技術力が重要だと考えています。

— エンジニア採用について、新卒、中途、それぞれどういったフローを設けていますか。

一般的な新卒採用は行っていないので、中途採用がほとんどで採用メディアやコーポレートサイトからの応募が入り口になっていますね。社員の紹介も多いです。新卒採用については、現状ではインターンやアルバイトで入ったスタッフを採用しています。

第二新卒であれば、ポテンシャルでの採用をすることもあります。

— 実際に働いている姿を見て、判断されているんですね。普段の業務で見られている点、面接の時に注意されている点を教えていただけますか。

問題解決や新規開発の際に、きちんと問題点を分析して解決案をだしてレビューしてコードを書くプロセスをきちんとこなせる人、です。 これは、中途採用も同じで、基礎力は必ずみています。 面接では、すごくデキる人は一言二言でわかりますね。難しいかなという人もすぐにわかります。真ん中の人が、面接が長くなりがちかな。

— スキル以外ではどうでしょうか。

弊社では、多様性を大切にしていて、画一的な人を集めようとは思っていません。

意見が違っていても、サービスに対して高い意識を持った議論は大歓迎ですし、大人のケンカであればいいかなと。 そのため、この人だったらこういうこと出来るかな、どこの枠ならハマるかなと考えてみて、良さそうなら採用することもあります。 ただ、弊社のビジョンや事業の方向性とまったく違う方向を向いている方を採用してもお互いに幸せではないので、そこは注意していますね。

— 事業の方向性とはどういったことでしょうか。

「BASE」のビジネスは、ショップから手数料をいただいているので、ショップの売上が拡大することにより事業も伸びていきます。 これは大きなクライアントと密に連携するというようなEC系の事業とは考え方が違います。 トランザクション数と単価の掛け算をどれだけ増やすかがミッションになるので、そこに興味を持ってもらえるかどうかで話をしています。

規模の小さなショップに広く使っていただくというビジネスモデルがこれからのECのムーブメントと考えるか、そのビジネスモデルに付き合ってくれるかどうかが重要です。 とはいえ、まだまだ大企業と比べてエンジニアに選んで貰う立場ではあります。

— マインドの面ではどうでしょう。

slackにサービス状況がどんどんあがってくるので、興味を持ってポジティブに改善提案してくれる方がいいですね。 弊社のエンジニアにはサービスに対するコミットをかなりもたせているので、悲観的な人よりサービスはこうあるべきという考えをきちんと持っていて前向きな提案をしてくれる人が合うと思います。

— エンジニア評価ではどういった取り組みをされていますか。

弊社ではOKRを使っていて4半期ごとに目標設定をするのですが、3ヶ月のなかでのマスト条件は決めて、それ以外で何をやるかは本人に任せています。 評価と言っても、連続的な成長へのコミットとサービスの非連続的な貢献では評価軸が違うので、何をどのレベルで実現しようとしているのかは直接話を聞いてすり合わせています。

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評価経済が行き着く未来と懸念

— それでは、少し話を戻して、藤川さんから見て最近のフィンテックサービスをどうお考えですか。

前提として、みんながハッピーにならない仕組みはやりたくないです。

サービスって、サスティナビリティ(持続可能性)がないと意味がないと思っています。 情報の非対称性によって、情報を知らない人が搾取されるようなことがあったり、多少の先物買いはまだしもアーリーユーザーだけが利益を得るようなものは違うのかなと思いますね。

— フィンテックと並んで評価経済の話題も多いですが、一部の有名な方だけが利益を得る状況が生まれているようにも感じます。

評価経済社会と言われていますが、評価の幅がエモーショナルすぎるのではないでしょうか。 インスタでたくさんの人に見られるバロメーターはフォロワー数ですし、ツイッターのフォロワー数も結局知名度でしかない。 これが進むと、たんなる人気投票に行き詰まってしまう。

例えば、レピュテーションリスクを考えて、あえて情報発信をしない人もいます。 エンジニア採用でよくあるGitHubでのチェックも、外部から見れるコードだけで判断してしまうと、能力が高い方を見過ごしてしまうことになります。

「実業務で使っているコード」を出すだけで、大きく評価が変わる方もいるはずです。

— 評価システムが、まだ全ての能力を反映したものになっていないということですね。

今後は、評価されるべき人が評価されて、評価されることでレバレッジを生むようなサービスが求められてくるのではないでしょうか。 面白いフレームワークが増えてくると思います。

— 最後に藤川さんの思うBASEという会社の良さ、BASEで働く良さを教えてください。

弊社では、任せる、答えをつくって解決するというサイクルを大事にしています。 問題をたくさん解いて、提案してもらう、そういうスタイルで仕事が進んでいくところが良いですね。 エンジニアには自分の意見をもっと言って欲しいですし、育成プロセスとしても成長につながると思っています。

自分から解決策を提案してくるだろうと、あえて言わずに任せることもあります(笑)

あとは、鶴岡の魅力だと思いますね。これまでの仕事ぶりや人柄を近くで見て、一人の人間としてすごいなと思っています。 例えば「BASE」はリリース当初は他社の決済サービスを使っていましたが、サービスの拡大を考えると自社での強固な決済環境の構築が必要になっていました。 そうしたサービスに必要なものを導入するため地道に企業と交渉を進めていく姿を見て、これからどこまで大きくなっていくのかなという純粋な興味を持っています。

— 年齢の違いを超えて尊敬できる方がいる環境で働かれているんですね。それでは、次回の方をご紹介いただけますか。

次は株式会社DMM.comラボ 取締役 兼 CTOの城倉和孝さんをお願いいたします。

— 本日はありがとうございました。

ありがとうございました。

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