ExcelのCOUNTIF関数とCOUNTIFS関数を基礎から解説


ExcelのCOUNTIF関数とCOUNTIFS関数を基礎から解説

Excelで使う統計関数のうち、個数を数える関数であるCOUNT関連は意外と使われることが多いのではないでしょうか。COUNTA、COUNTBLANKも重宝しますが、条件付きでカウントしたいときは、COUNTIF関数、COUNTIFS関数の出番です。

1つの条件を満たすセルの個数をカウントするCOUNTIF、複数の条件を満たすセルの個数をカウントするCOUNTIFSについて、簡単に解説します。

※画像はOS:Windows 10, Excelのバージョン:Excel 2016のものです

目次
  1. COUNTIF関数の基本
  2. 構文
  3. 基本的な使い方
  4. COUNTIFS関数の基本
  5. 構文
  6. 基本的な使い方
  7. 比較演算子とワイルドカード
  8. COUNTIF、COUNTIFS関数でOR条件
  9. OR条件にする(条件に重複なし)
  10. OR条件にする(条件に重複あり)
  11. おわりに

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COUNTIF関数の基本

1つの検索条件に一致するセルの個数を返します。

構文

COUNTIF(範囲, 検索条件)

範囲:数えるセルのグループ。数値、配列、名前付き範囲、(数値を含む) 参照を入れることができます。 検索条件:個数の計算対象となるセルを決定する条件。文字列の場合は、大文字小文字を区別しません。255文字より長い文字列は照合できません。

基本的な使い方

都道府県別の人口を表す表を例にします。

基本

countif_kihon

セルF4:=COUNTIF(C5:C51,">=1000")

C5:C51のセル範囲で、値が1000以上の個数を表示しています。

セルの値を検索条件に組み込む count_cell セルF4:=COUNTIF(C5:C51,">="&E4)

検索条件はセルE4の値"5000"と連結して">=5000"となり、C5:C51の範囲で条件に合致したセルの個数が表示されています。

セルの値を検索条件に組み入れる場合、 "="&A1 というように、文字列とセルを&で連結します。

COUNTIFS関数の基本

複数の範囲のセルに条件を適用して、すべての条件が満たされた回数をカウントします。

構文

COUNTIFS (条件範囲1, 検索条件1, [条件範囲 2, 検索条件 2],…)

条件範囲1:対象となる最初の範囲 条件1:計算の対象となるセルを定義する条件

条件範囲 2, 条件 2…:追加の範囲と対応する条件。指定できる数は最大127組です。各追加範囲は、条件範囲1と同じ数の行および列が設定されている必要があります。範囲はお互いに隣接している必要はありません。

基本的な使い方

countifs_kihon セルF4:=COUNTIFS(C5:C51,">=1000",B5:B51,"=")

C5:C51の範囲で値が1000以上かつ、B5:B51の範囲で値に"島"を含むものの個数を表示しています。

比較演算子とワイルドカード

比較演算子は、下記の記号を使います。特に以上・以下とより大きい・より小さい(未満)の違いに注意しましょう。

記号 意味
> >1 1より大きい
>= >=1 1以上
< <1 1より小さい、1未満
<= <=1 1以下
= =1 1と等しい
<> <>1 1と等しくない
ワイルドカードとは、任意の文字を意味する特殊文字で、Excelの場合は下記2つが使えます。 疑問符 (?):任意の1文字 アスタリスク (*):1文字以上の任意の文字列

疑問符やアスタリスク自体を検索する場合は、"~*" のように、文字の前に半角のチルダ (~) を付けます。

COUNTIF、COUNTIFS関数でOR条件

COUNTIFSはすべての条件を満たす(AND条件)には適していますが、いずれかの条件を満たす(OR条件)については、少々工夫が必要になります。

OR条件にする(条件に重複なし)

セルF4:=COUNTIF(C5:C51,">=5000")+COUNTIF(C5:C51,"=1321")

C5:C51の範囲で値が5000以上または1321であるセルの個数を表示しています。

条件に重複がない場合、2つのCOUNTIF関数(またはCOUNTIFS関数)を合算します。

OR条件にする(条件に重複あり)

countifs_or

セルF4:=COUNTIF(B5:B51,"=")+COUNTIF(B5:B51,"=")-COUNTIFS(B5:B51,"=福島")-COUNTIFS(B5:B51,"=島福")

B5:B51の範囲で"島"または"福"を含む値をカウントし、重複する"福島""島福"を含む値の個数を減算しています。

2つの関数を単純に合算すると、両方の条件に合致するセルが重複してカウントされます。重複を防ぐためには複数のCOUNTIF関数(またはCOUNTIFS関数)を合算し、2つの条件をどちらも満たしているセルを除外する必要があります。条件が複雑になるほど重複を考慮しなければならないので、条件が多くなりすぎないようにしましょう。

余談ですが、複雑なOR条件のカウントを実現したい場合には、SUMPRODUCT関数も参考にしてみてください。

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おわりに

資料作成やデータ分析で本格的に使用するのはもちろんのこと、重複や誤りのチェックにもちょっとした技として使えます。書式さえ覚えればそれほど難しい関数ではないので、ぜひマスターしましょう。

<使用したデータ> なるほど統計学園 http://www.stat.go.jp/naruhodo/index.htm

「人口(都道府県別)(平成26年)」の都道府県および人口を抜粋 http://www.stat.go.jp/naruhodo/c1data/02_01_stt.htm

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