- 更新日: 2018年10月12日
- 公開日: 2016年07月25日
【入門編】Eclipseを使ったJavaプログラミングを基礎から解説
Javaで開発するにあたり、IDE、すなわち統合開発環境は必須と言えるでしょう。本エントリではIDEとは何か、ということを簡単に解説した後に、Java界の代表的なIDEであるEclipseの紹介とインストール方法を説明します。
開発を楽にするIDEとは何か
開発の負担を軽減してくれる機能
Javaは言語の仕様上、コンパイル時や実行時に必要なライブラリを列挙する必要があり手間がかかります。さらにWebアプリを作る際には APサーバが必要になるなど開発環境構築に手間がかかります。
IDEはこれらの手間を肩代わりしてくれます。例えば一度ライブラリへの参照を設定すれば、コンパイルや実行時の度に自動で参照してくれるため大幅な手間の軽減につなります。
またAPサーバの起動やデプロイを肩代わりしてくれる機能も持っています。
開発の効率を高めてくれる機能
IDEは手間を軽減してくれるだけではありません。効率を高め、生産性を上げてくれる機能も備えています。
代表的なのはコード補完でしょう。
またリアルタイムにコンパイルエラーを報告してくれる上、エラーの修正候補を教えてくれたりもします。
Eclipseとは
EclipseはもともとIBMが開発したIDEです。今はオープンソースとして公開されていて、無償で使うことができます。
非常に出来の良いJava開発環境が標準搭載されていたため、世に登場するとあっ!という間にJava開発のデファクトスタンダードの地位を確立しました。
特に企業ではEclipseがよく使われています。
Eclipseの利点
優秀なJava開発環境
Eclipseに付属するJava開発環境「JDT」はとても出来が良く、コード保管/リファクリング/デバッグ実行など、一通りの機能がそろっていて、しかも高い精度で動作します。特に優秀なのが、リファクタリングとナビゲーションでしょう。
リファクタリングとは、例えば「不適切な変数名を適切なものに変更する」とか「重複したコードをメソッドに共通化する」というような、プログラムの構造を健全にする作業のことを言います。
eclipseはリファクタリングを日常的に行う前提で設計されています。使える操作が多く、またとても高い精度で動作します。
例えば変数名を変更するリファクタリングでは、文字列が適合する箇所ではなく、プログラムの構造を見て同じ変数を意味する箇所のみ、変更してくれます。
豊富なプラグイン
Eclipseにはプラグイン機構が備わっていて、様々なプラグインが公開されています。また自分でプラグインを開発することもできます。
実はJava開発環境もJDT(Java Development Tools)というプラグインとして提供されています。
Eclipseを使う
それではここからは、実際にEclipseを使い始めるまでの手順をご紹介しましょう。
Eclipseの導入(Windows)
Windows環境にeclipseを導入するにはPleiades All in Oneというパッケージを使うのが簡単です。
このパッケージはよく使うプラグインを同梱すると共に日本語化を施したEclipse環境で、とにかく導入が手軽なのがとてもありがたいです。
ダウンロードするパッケージはFullを使うのがおすすめです。別途Javaをインストールしたり設定を追加したりする手間が省けます。
ここでは64bit版のパッケージをダウンロードしました。
ZIPの中のpleiadesフォルダを適当な場所にコピー&ペーストして解凍すれば、導入は完了です。ただ、サイズが1GBを超えるので解凍にはかなり時間がかなります。じっくり待ちましょう。
解凍が終わったら、中にeclipse.exeといファイルがあるので実行してみましょう。
かっこいいスプラッシュが表示されます。
作業スペースを保存する場所を聞かれます。デフォルトのままで特に問題ないでしょう。
次の画面が表示されたら、eclipseの起動に成功しています!
Hello, Worldを作ってみる
最後に、EclipseでHello, Worldを作ってみましょう。Eclipseでは「プロジェクト」という単位でプログラムを作っていきます。まずはこのプロジェクトを作る必要があります。
新規作成ボタンを押しましょう。
「Javaプロジェクト」を選択して「次へ」を押します。
プロジェクト名を入力して「次へ」を押します。ここでは「HelloWorld」というプロジェクト名にしました。
次の画面では特に何も変更せず「完了」を押します。
これでプロジェクトが作成されます。
次にクラスを作りましょう。hello_worldパッケージにMainというクラスを作ります。
新規作成ボタンを押しましょう。
「クラス」を選択して「次へ」を押します。
パッケージ名/クラス名を入力し、さらに「public static ...」と「コメントの生成」にチェックを入れ、「完了」を押します。
これでクラスの雛形が作成され、エディタに表示されます。
追記するのはmainメソッドの中です。
次のように書き換えましょう。
System.out.println("Hello, World");
実行してみます。メニューから「実行」→「実行」→「Javaアプリケーション」を選択します。
コンソールに
Hello, Workd
と表示されたら、成功です!
\エンジニア最強言語のJavaスキルが身に付く/
まとめ
Java開発環境Eclipseを紹介しました。
Eclipseは機能豊富で、とてもではないですがここで全ての機能を紹介することはできません。幸い、広く使われていることからインターネット上に多くの情報が転がっていますので、「こんなことできないの?」とか「うまく動かない・・・」という時はネット検索でなんとかなることが多いです。
ぜひEclipseを使いこなして、創造的かつ効率的にガリガリとJavaプログラムを書いていただきたいと思います。
- この記事を書いた人
- tomo