- 公開日: 2017年03月15日
ネイリストからWebエンジニアへ。未経験、知識ゼロの女性がプログラミングを始めたワケとは?
2015年に経済産業省が発表した「IT人材を巡る現状について」によると、当時はエンジニアとして働く女性の割合は14.4%と非常に少ない割合でした。
ただ、現在の状況はどうでしょうか。「エンジニア女子」という言葉が誕生するなど、当時と比べると、エンジニアとして働く女性が多くなったように思います。今回、お話を伺った計良(けら)マリナさんもそのひとり。
もともとはネイリストでプログラミング未経験でしたが、現在は株式会社アウローラにてエンジニアとして働いています。彼女はなぜエンジニアになろうと思ったのでしょうか?その裏にある思いに迫ってきました。
ネイリストからエンジニアに転職しようと思ったワケ
-- まず現在の仕事内容を教えていただけないでしょうか?
計良:2016年9月にアウローラに転職してきて、現在はノンキャリアの女性向け求人サイト「RUN-WAY(ランウェイ)」の開発に携わっています。具体的にはバナーの差し替えや特集ページの作成を行っています。
-- プログラミング未経験だったとお伺いしたのですが、エンジニアになろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?
計良:前職はネイリストだったのですが、当時働いていたお店がオープンしたばかりで。ちゃんとしたサイトも用意されてなく、まだ仮の状態だったんです。そこでサイトの構築を担当していたWebディレクターとお会いして、「こういう仕事もあるのか……」と。そこで初めて“エンジニア”という職種があることを知りました。
それからWebディレクターのお話を聞いたり、完成したネイルサロンのサイトを見たりしていたら、「私もこういった仕事をしてみたいな」と思ったんです。これがエンジニアになろうと思ったきっかけですね。
-- それで転職をしようと。
計良:そうですね。ネイリストの仕事を辞めて、転職することに決めました。未経験からの転職となるとスクールに通い、手に職をつけるのが一般的だと思うのですが、私はとにかく早く仕事がしたかった。「未経験でも採用してくれる会社があるんじゃないかな……」と思い、いろんな求人を見ていたら、RUN-WAYを見つけて。
サイトを覗いてみたら、未経験でもOKな求人がたくさんありました。ただ、私は素敵なコンセプトのサイトを運営しているアウローラで働きたい、と思い、応募することにしたんです。
もちろん不安がなかったと言えば嘘になると思いますが、私は常にどれだけ考えても何も始めらないと思っているので、とにかく何事もトライしてみようかな、と。悩むのはその後でいいと思い、まず一歩踏み出してみたら、採用してもらえて。現在アウローラで働いています。
毎日が驚きの連続……。でもエンジニアの仕事はすごく楽しい
-- すごい行動力ですね…!入社してからは、どんなことをされたんですか?
計良:最初はCSSもHTMLも分からなかったので、先輩にも教えてもらったり、プログラミング学習ツールを使ったりしながら基礎知識を勉強していきました。最初は一つのコースを終わらせるのに1週間くらいかかっていたのですが、途中から少しずつ慣れてきて。大体、1カ月くらい使い、基礎知識を習得し始めた頃に業務に携われてもらえるようになりました。
-- 実際に業務をやられてみて、どうですか?
計良:自分の作ったものが、形となった目に見えることにすごくやりがいを感じますね。私自身、“仕事を通して人を喜ばせたい”という思いがあって。実際にエンジニアになるまでは分からなかったのですが、エンジニアもネイリストと同様に人を喜ばせる仕事だな、と。ネイリストとエンジニア……仕事の内容は全く異なるのですが、一貫し人と喜ばせる仕事に携われているのは嬉しいですね。
-- 何か想像と違っていたことはありますか?
計良:ほんとに何も知らない状態で入社したので、「こんな技術があるんだ……」と驚くことはありますが、なんかイメージと違うな、と思うことはないですね。
-- 具体的にどんな技術がスゴいと思いましたか?
計良:エンジニアからしてみたら、すごく些細なことかもしれないですが、CSSで作成したボタンにリンクを挿入するだけでページに飛ぶ、ということだけでも「すごいな……」と思います。入社してから驚いてばかりです(笑)。
-- エンジニアの世界は割と男性が多いと思うのですが、何かコミュニケーションで困ったことはありますか?
計良:チャットツールでのコミュニケーションがメインなことに驚きましたね(笑)。「あ、対面でコミュニケーションとらないんだ」って。最初は戸惑った部分もありましたが、今ではチャットでのコミュニケーションが当たり前のようになってますね。
長期的な視点でコツコツと。オススメの勉強法
-- 先ほどはプログラミング学習ツールを使って勉強していた、と仰っていましたが、現在はどのように勉強しているんですか?
計良:今は社内に置いてある参考書を使いながら、勉強しています。入社から5カ月経って、表側のコーディングはある程度できるようになってきたかな、と思っているので、今後はPHPやJQueryなどをどんどん使えるようなエンジニアになりたいですね。
-- 学習意欲がスゴいですよね。
計良:何かしらの目標があった方が楽しいですし、一つひとつ課題をクリアしていくことで成長している感覚が味わえる。エンジニアとしてはまだまだ未熟ですし、採用してもらった以上は活躍できる人材になりたいので、今は勉強あるのみですね。
-- インプットの時間はどうやって確保してますか?
計良:平日はなかなか時間がとれないので、土日もしくは金曜日の夜にやってますね。本を読んだり、ドットインストールを見て勉強しています。
-- 未経験の人にオススメする勉強方法ってありますか?
計良:一気に覚えようとするのではなく、「今日はここまで勉強しよう」といったようにポイントごとに勉強していくのがいいかな、と思います。すぐ身につくものではないので、長期的な視点に立ってスキルを身につけていくのがオススメです。
-- 先輩から見て、成長ぶりはいかがですか?
白鳥(システム部の先輩社員):最初はキーボードも全然打てなかったんですけど、今はだいぶキーボードを見ないで打てるようになりましたね。あとは私たちの言っていることをきちんと理解しているな、と感じますし、これからのさらなる成長が楽しみです。
\Webサイト担当者としてのスキルが身に付く/
未経験からエンジニアに転職したロールモデルになっていきたい
-- 今後、どのようなキャリアを歩んでいきたいと考えていますか?
計良:元ネイリストでエンジニア、というのは非常に珍しい存在だと思うので、美容のことなど私にしかできないアイデアを考えたり、サイトを作ったりしていきたいな、と思っています。個人的には最近東京メトロの『すすメトロ!』というサイトが気になりましたね。
ただ、まだまだスキル不足なので、まずは勉強して、いろんな技術を身につけていきたいな、と思っています。
-- 最後に、未経験でエンジニアを目指す女性にアドバイスがあればお願いします。
計良:誰もが最初は未経験なので、まずは一歩踏み出してもらえたらな、と思います。エンジニアという仕事は少し小難く感じるかもしれないですけど、気持ちさえあれば誰でもチャレンジできるので、エンジニアを目指す女性がひとりでも多く増えてくれればと思います。
ノンキャリアの女性のための仕事情報RUN-WAY
アウローラ採用ページ
- この記事を書いた人
- 新國翔太