- 公開日: 2018年04月19日
Swiftを使ってiPhoneアプリ開発をする際に知っておきたい10個のこと
プログラミング未経験者向けに、SwiftでiPhoneアプリ開発をスタートするときに知っていると便利な情報をまとめました。
Swiftを使ってiPhoneアプリ開発をする際に知っておきたい10個のこと
開発にはMacが必要
Swfitを使ったiPhoneのアプリ開発には必ずMacが必要です。もし、Macを持っていないならまずは購入しましょう。あとは、テスト用のiPhoneが1台あると便利ですが、Mac場で動作するシミュレータがあるので持っていなくても大丈夫です。
「Swift Playgrounds」
もしiPadをお持ちなら、「Swift Playgrounds」というAppleが公開している公式アプリでSwiftを学習することができます。Swift Playgroundsのダウンロード
これでアプリ開発ができるわけではありませんが、プログラミング初心者の方がSwiftを初めて触るにはちょうど良い教材です。あなたが、Swiftを勉強してみようか迷っている段階なら、まずこのアプリをインストールしてみましょう。複雑さのない、子供も操作できるようなやさしい作りになっているので、iPhoneアプリ開発の入り口にちょうど良いツールです。 ※このアプリをインストールできるのは iOS 10 以上のiPadです。(2018年2月現在)
Swiftを学習すると他のプログラミング言語を学ぶ敷居が下がる
Swiftを学習すると、他のプログラミング言語も学びやすくなります。Swiftは2014年に発表された比較的新しい言語です。この新しさがSwiftを学ぶメリットのひとつです。
プログラミング言語の種類は数百に上りますが、そこまで増えた理由のひとつに「IT技術の進歩」を挙げることができます。例えばコンピュータの処理速度はこの数十年で桁違いに向上し、大量に生産されるようになりました。その昔コンピュータというものは一部の大企業しか持っていない超高級品でしたが、今はひとりひとりがスマートフォンやノートパソコンを持てるようになっています。
このような時代の変化にあわせて、コンピュータに求められる処理も複雑化してきました。その要求に応える新しい技術や概念が誕生してきたことで、それをサポートするプログラミング言語が必要になり、現代まで増え続けてきたというわけです。
Swiftは他の歴史あるプログラミング言語の良いところを取り入れつつ、弱いところを克服するよう設計されたプログラミング言語です。Swiftの学習を通してそのような背景をつかむことで、RubyやPython、Javaといった”先輩”プログラミング言語も学びやすくなります。
Swiftの文法は変わることがある
この記事を執筆している2018年2月現在もSwiftはアップデートが重ねられています。2014年に発表されてから今日までの間に、大胆な文法の変更が行われることもありました。筆者にも経験がありますが、昨日まで書きためてきたコードが言語仕様のアップデートで突然エラーだらけになってしまうといった具合です。
もしSwiftがアップデートされて自分の知識が古くなっていることに気づいたら、 根気強くネットで調べる覚悟 が必要です。楽なことではありませんが、それが「技術の進歩についていっている」という自信にも繋がります。
学習する「目的」を持つと良い
プログラミングに限った話ではありませんが、「目的」と「手段」を適切に決めることは大切です。「こういうアプリを作りたい!」「オリジナルのアプリで○○したい!」という目的を決め、その手段としてSwiftを学習すると、継続の原動力になります。もしSwiftでアプリを「作れるようになる」ことそのものが「目的」になると、後々モチベーションが続かず挫折しやすくなってしまいます。
また、一番最初に作るアプリの内容はできるだけ単純なものにしましょう。最初から複雑で多機能なアプリを作ろうとすると、ハードルが高すぎて完成までたどり着かず挫折してしまうかもしれません。単純なアプリを数多く作っていくことで技術の引き出しが増え、複雑なアプリも作れるようになっていきます。
身近に質問ができる人がいると良い
アプリ開発に必要な知識という視点で見ると、iPhoneアプリ開発は Swift + iOSのルールで構成されています。つまりSwiftの文法知識だけでアプリ開発はできず、iOSのルールというもうひとつの知識が必要です。
例えば「リスト形式で情報を表示する」「インターネットから情報を取得する」といった機能をつくるには、「これとこれとこの機能をこの順番で組み合わせる」というAppleが決めた「作法」を意識しなければなりません。ある程度経験を積んでいればひとりで乗り越えられるようになりますが、初心者のうちはSwiftの文法も同時に学習しなければならずややハードルが高くなりがちです。
このような理由で、アプリ開発の経験を積んだ詳しい人に質問・相談できる環境があるとベストでしょう。本やネットでiOSのルールを調べるより、そのルールを俯瞰している人に直接教えてもらった方が労力を節約できます。もし詳しい人が近くにいないなら、プログラミングスクールの利用も検討してみると良いでしょう。
IllustratorやPhotoshopを操作できると有利
一見すると関係なさそうな分野ですが、アプリ開発者がグラフィック系の分野に明るいとより有利です。アプリケーションの種類は問いませんが、IllustratorやPhotoshopがベストでしょう。
アプリ開発をしていると、見栄えを良くするためにちょっとしたアイコン画像などが欲しくなる瞬間があります。グラフィック系のアプリケーションを操作できるなら、すぐに用意することができます。アイコンなどの素材はインターネットから無料でダウンロードすることもできますが、それを探す手間やダウンロードした画像の色、サイズを変更するといった工数を考えると、やはりグラフィック系のアプリケーションを操作できる方が有利です。
さらに開発したアプリを公開する場合、アプリのスクリーンショットをAppleに提出します。そのまま提出することもできますが、提出する画像にアプリを操作している人の手を合成したり、説明文を見栄え良く載せたりしたいならグラフィック系アプリケーションが必要になります。
Appleのお膳立てがある
前述の「6:質問できる人がいると良い」でiOSのルールを覚えなければならないことに触れましたが、これはメリットでもあります。
例えば画面に文字を表示するというごく単純なことでも本来裏ではたくさんの複雑なコードを書かなければなりません。電子工作や組み込み系のお仕事をされている方にとっては身近なテーマでしょう。
しかし、本来プログラマが書かなければならないそのようなコードはAppleがすでに書いてくれています。そのため私たちはAppleが用意してくれたルールに乗っ取って短いコードを実行するだけで、文字を表示するといったことを簡単に実現できるようになっています。
他にも「インターネットに接続する」「地図を表示する」「加速度センサーの値を取得する」といった複雑な処理も楽に使えるよう、私たちのために”お膳立て”されています。実際にアプリ開発を始めてみると「思っていたより楽だな」と感じることも多いでしょう。
英語と付き合うことになる
アプリ開発をするなら、英語に抵抗のないほうが有利です。例えばiPhoneアプリは「Xcode」というアプリケーションを使って開発します。 このアプリケーションは英語で提供されているので、英語に抵抗を感じているならハードルになるでしょう。Xcodeのダウンロード
さらに、Swiftのアップデートのような最新情報はまず英語で流れ始めます。最新情報でなくても、少し突っ込んだテーマになると日本語の文献がまだ存在しないということもあります。この場合は英語で検索するといったことも必要になります。
前述の「6:質問できる人がいると良い」と重複しますが、おすすめしたいのは詳しい人に質問できる環境を作ることです。仮に今後アプリ開発が日本語でできるようになったとしても、アプリ開発特有の専門用語を理解しなければなりません。今はそれを英語で読まないといけないわけですから、詳しい人に言葉で日本語で説明してもらえるならそれに越したことはありません。
ここまで読み進めると不安になってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、英語力については中学高校レベルがあれば概ね問題ありません。むしろ、アプリ開発を通して英語力をアップさせられるというポジティブな発想もできます。実際筆者もアプリ開発を通して知った英単語は少なくありません。
アプリの公開にはお金が必要
自分で開発したアプリを公開するには、1年ごとに99ドルをAppleに支払う必要があります。(2018年2月現在)最初は高く感じるかもしれませんが、アプリを通じてお金を稼ぐという夢の入り口でもあります。
\Webサイト担当者としてのスキルが身に付く!!/
まとめ
SwiftでiPhoneアプリ開発を始める方に知ってもらいたい点を取り上げました。少しハードルが高く見える項目もあったかもしれませんが、裏を返せば自分が成長できるチャンスとも捉えることができます。
筆者もSwiftでアプリ開発をしてきましたが、Swiftを通して新しい技術やプログラミングの概念に出会えたことは大きな収穫でした。みなさんもぜひ学習して、楽しさを知っていただければ嬉しい限りです。
- この記事を書いた人
- 堀内滉貴