- 公開日: 2018年07月26日
Python学習に便利なエディタを詳しく紹介
プログラミング学習に欠かせないテキストエディタ。
どのエディタも大して変わらないだろう、なんて思われていませんか?
今回は、Pythonむきのテキストエディタをご紹介させて頂きます。
【Python入門】Python学習に便利なエディタとは?
テキストエディタについて
プログラミング言語は、言語毎に特有の書き方やルールが有りますよね。例えばPythonでいうとインデントや () 、 '' など。 この決まったルールを自動で入力してくれるエディタがあればプログラミング学習が捗りますよね。
逆にPython向きでないエディタを使った場合は、入力の手間と時間、エラー誘発の原因に。 「秀丸」というエディタ、国内では有名ですが、Python初学者にとっては正直あまりむいているエディタとは思えません。インデントやカッコを自分で入力する必要があります。
Pythonむきのテキストエディタを検索してみますと現在110種類以上のソフトが公開されています(IDE含む)。その中からPython初学者にむいている物を選ぼうと思うとチョット大変。まずはテキストエディタの選ぶポイントをご紹介させていただきますね。
<< テキストエディタの紹介サイト >>
Pythonのテキストエディタの選び方
110種類以上あるテキストエディタから自分にあったエディタを選ぼうと思うと、いくつかのフィルターが必要ですよね。 代表的な選定項目としては、
- 料金
- 日本語対応?
- 使用開始までにかかる時間
- ユーザー数
- 拡張機能(プラグインやパッケージ)
- サポートおよび開発状況
など。
この中でも日本語に対応しているエディタを探すのは一苦労で、メインは英語表記になります。エディタに慣れていれば英語でも問題ないのですが、はじめの内は日本語表記の方が余計なストレスがかからずに、プログラミングに集中できます。
また上記選定項目以外にも、学校やIT企業でよく使われているものを選択すれば進学や就職にも有利に。例えばカリフォルニア大学ではNotepad++が紹介*され、長岡技術科学大学ではEmacsの利用が確認*、エストニアの大学では独自のエディタ Thonny*など。ちなみにGoogleやFacebook、Microsoftなどでは指定のエディタはなく、各個人の使いやすいエディタが利用されているみたいです*。
以上のことを踏まえて以下のテキストエディタをピックアップさせていただきました。
Visual Studio Code
画像引用:Visual Studio Code
こちらは私がいつも使っているエディタなので最初にご紹介させて頂きました。一番のポイントは、「使いやすさ」です。Windowsで育ってきた私としては、やはりMicrosoft社のデザインがフィットするのか、直感的に操作できます。またPython用の拡張機能も充実で、110種類以上存在。ダウンロード数やレビューを元に早くて確かな拡張機能を手に入れることが可能です。Pythonの拡張機能については『Python for VSCode』と『CodeRunner』をインストールすると、関数や変数の補助機能やエディタからのプログラム実行などができて便利です。
使用時のメモリ負荷は、300MB程度とやや大きいですが、8GB以上あるPCスペックなら気にならないでしょう。Python以外のHTMLやCSS、JavaScript、C++など一通りの言語にも対応しているエディタなので、末永く使えると思いますよ。
公式サイト:https://code.visualstudio.com/
Atom
画像引用:Atom
Atomは、GitHubが開発したこともあって話題になり、また実際の使用感もなかなかいい人気のエディタです。インストール後の日本語変換も直感的にパッケージを検索、インストールできてテキストエディタ初心者の方でも迷うことなくAtomを使いこなせると感じました。中でもドットインストールの動画と連携できるパッケージ(Dotinstall Pane)も公開されていますので、ドットインストールユーザーにとっては便利ですね。
Pythonのプラグインについては、30程度が公開中。Visual Studio Code 同様に他言語(HTMLやRubyなど)のサポートも充実していますので、使い勝手がいいと思います。尚、使用時のメモリ負荷は 620MBほどと大きめでした。
公式サイト:https://atom.io/
Notepad++
画像引用:Notepad++
Notepad++は、Windows用のテキストエディタとして開発され、2015年には世界で最も使われているテキストエディタに*。メモ帳を延長したようなシンプルな作りがいいですね。尚、日本語設定については、設定画面の言語選択を「日本語」にするだけで完了。AtomやSublime Textのように日本語のパッケージをインストールしなくても、直ぐに日本語が使える点はいいですね。ただし、Python機能を拡張するプラグインの設定は、Visual Studio Code や Atom に比べてやや難しいです。
公式サイト:http://notepad-plus-plus.org/
Emacs
画像引用:Emacs
Emacs、はじめて聞かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、エンジニア界では有名なエディタの一つです。 Sublime Text や Notepad++ に比べてカスタマイズ性が高く、他言語との融和性に長ける特徴。エンジニア向け情報サイトのPOSTDでは、Emacsはデータサイエンティストに向いている、と紹介*。実際にコーディングを初めてみるとタイピングのタイムラグがほとんどなく、非常に気持ちよくコードを書けるエディタであることが直ぐにわかります。
ただし、Windowsユーザーに馴染みのあるコピーの Ctrl + C
や Ctrl +V
などのショートカットキーがデフォルトでは使えず、Emacs独自のショートカットキーに慣れる必要があります。Python用のプラグインは、67ほど公開中*ですね。
公式サイト:http://www.gnu.org/software/emacs/
Sublime Text
画像引用:Sublime Text
Sblime Textは、「プログラミング テキストエディタ」で検索した際に必ず紹介されるエディタで、多くのサイトでSublime Text の使用を推奨。しかし、私はPython初学者、プログラミング初心者には Sublime Text はむいていないと考えます。理由は、インストール後の日本語化が少し難しい事と特徴的な機能はガッツリとプログライングを書くようになってから、入力と時間との戦いになってからだと思います。はじめの内はコーディングタイムよりも、正確なタイピングやコードの読解に時間をかけるべきと思うからです。
また試用期間を経て本採用となると年間80ドルコストが発生。確かに慣れるとHiパフォーマンスで、プログラミングが楽しくなりますが、それには時間がかかります。GoogleやFacebook社内でも定評のあるSublime Textですが、すこしプログラミングに慣れてからでもいいと個人的には思いますね。
公式サイト:http://www.sublimetext.com/
自分で作るテキストエディタ
これまで代表的なテキストエディタをご紹介させていただきましたが、どれも”しっくり”こない方もいらっしゃるのでは。 大丈夫です、自分でテキストエディタを作ることもできます。 差し当たって基本的な機能を装備したテキストエディタのプログラムは下記のとおりです。 メモ帳やテキストエディットにコードを貼り付けて、実行してみて下さい。足りない機能は、、、追加してみて下さい。
import tkinter
import os
from tkinter import *
from tkinter.messagebox import *
from tkinter.filedialog import *
class Notepad:
__root = Tk()
__thisWidth = 300
__thisHeight = 300
__thisTextArea = Text(__root)
__thisMenuBar = Menu(__root)
__thisFileMenu = Menu(__thisMenuBar,tearoff=0)
__thisEditMenu = Menu(__thisMenuBar,tearoff=0)
__thisHelpMenu = Menu(__thisMenuBar,tearoff=0)
__thisScrollBar = Scrollbar(__thisTextArea)
__file = None
def __init__(self,**kwargs):
try:
self.__root.wm_iconbitmap("Notepad.ico") #GOT TO FIX THIS ERROR (ICON)
except:
pass
try:
self.__thisWidth = kwargs['width']
except KeyError:
pass
try:
self.__thisHeight = kwargs['height']
except KeyError:
pass
#set the window text
self.__root.title("Untitled - 俺のエディタ")
#center the window
screenWidth = self.__root.winfo_screenwidth()
screenHeight = self.__root.winfo_screenheight()
left = (screenWidth / 2) - (self.__thisWidth / 2)
top = (screenHeight / 2) - (self.__thisHeight /2)
self.__root.geometry('%dx%d+%d+%d' % (self.__thisWidth, self.__thisHeight, left, top))
self.__root.grid_rowconfigure(0,weight=1)
self.__root.grid_columnconfigure(0,weight=1)
self.__thisTextArea.grid(sticky=N+E+S+W)
self.__thisFileMenu.add_command(label="新規作成",command=self.__newFile)
self.__thisFileMenu.add_command(label="開く",command=self.__openFile)
self.__thisFileMenu.add_command(label="保存",command=self.__saveFile)
self.__thisFileMenu.add_separator()
self.__thisFileMenu.add_command(label="終了",command=self.__quitApplication)
self.__thisMenuBar.add_cascade(label="ファイル",menu=self.__thisFileMenu)
self.__thisEditMenu.add_command(label="カット",command=self.__cut)
self.__thisEditMenu.add_command(label="コピー",command=self.__copy)
self.__thisEditMenu.add_command(label="貼付け",command=self.__paste)
self.__thisMenuBar.add_cascade(label="編集",menu=self.__thisEditMenu)
self.__thisHelpMenu.add_command(label="俺のエディタについて",command=self.__showAbout)
self.__thisMenuBar.add_cascade(label="ヘルプ",menu=self.__thisHelpMenu)
self.__root.config(menu=self.__thisMenuBar)
self.__thisScrollBar.pack(side=RIGHT,fill=Y)
self.__thisScrollBar.config(command=self.__thisTextArea.yview)
self.__thisTextArea.config(yscrollcommand=self.__thisScrollBar.set)
def __quitApplication(self):
self.__root.destroy()
#exit()
def __showAbout(self):
showinfo("参考ページ","Ferdinand Silvaさん (http://ferdinandsilva.com)")
def __openFile(self):
self.__file = askopenfilename(defaultextension=".txt",filetypes=[("All Files","*.*"),("Text Documents","*.txt")])
if self.__file == "":
#no file to open
self.__file = None
else:
#try to open the file
#set the window title
self.__root.title(os.path.basename(self.__file) + " - 俺のエディタ")
self.__thisTextArea.delete(1.0,END)
file = open(self.__file,"r")
self.__thisTextArea.insert(1.0,file.read())
file.close()
def __newFile(self):
self.__root.title("Untitled - 俺のエディタ")
self.__file = None
self.__thisTextArea.delete(1.0,END)
def __saveFile(self):
if self.__file == None:
#save as new file
self.__file = asksaveasfilename(initialfile='Untitled.txt',defaultextension=".txt",filetypes=[("All Files","*.*"),("Text Documents","*.txt")])
if self.__file == "":
self.__file = None
else:
#try to save the file
file = open(self.__file,"w")
file.write(self.__thisTextArea.get(1.0,END))
file.close()
#change the window title
self.__root.title(os.path.basename(self.__file) + " - 俺のエディタ")
else:
file = open(self.__file,"w")
file.write(self.__thisTextArea.get(1.0,END))
file.close()
def __cut(self):
self.__thisTextArea.event_generate("<<カット>>")
def __copy(self):
self.__thisTextArea.event_generate("<<コピー>>")
def __paste(self):
self.__thisTextArea.event_generate("<<貼付け>>")
def run(self):
self.__root.mainloop()
notepad = Notepad(width=600,height=400)
notepad.run()
参考:https://github.com/six519/Python-Notepad/blob/master/Notepad.py
各エディタ比較表
使用メモリ(目安) | プラグイン数 | 開発管理 | 料金 | プラグインの 追加操作 | 自動インデント (デフォルト時) | |
Visual Studio Code | 300MB | 110 | Microsoft | Free | 簡単 | ○ |
Atom | 620MB | 30 | GitHub | Free | 簡単 | ○ |
Notepad++ | 275MB | ? | Open Source | Free | やや難 | ☓ |
Sublime Text | 50MB | 100 | Sublime HQ Pty Ltd | $80/Year | やや難 | ○ |
Emacs | 35MB | 67 | The GNU Operating System | Free | やや難 | ○ |
使用メモリは、編集中のファイル数や起動中のプラグイン数によって変わります。目安としてご参考下さい。
\AIエンジニアに必要なスキルが身に付く/
まとめ
今回はPython学習が楽しくなるテキストエディタをご紹介させて頂きました。 同じような趣旨のツールとしては、他にIDE(統合開発環境)というツールがあります。 IDEは、プログラムを書いて、同一画面内でコードを実行できる、という品物。
テキストエディタやIDEが必要そうなことはわかったが、「そもそもPythonのファイルってナニ?」「Pythonってどうやって実行するの?」という方、CodeCamp でPythonの基礎学習やっておきませんか? オンライン × マンツーマンの学習メソッドで、あなたにPythonアーマーを素早く装着できると思いますよ。
- この記事を書いた人
- オシママサラ