- 更新日: 2017年03月28日
- 公開日: 2016年01月27日
Photoshopで境界線を調整とクリッピングマスクを組み合わせて画像を切り抜こう!
画像の切り抜きは、Photoshopでは日常的に行う操作です。それだけに、切り抜きの方法を学ぶことはデザインや写真編集の引き出しを増やすことにつながります。本稿では、境界線を調整とクリッピングマスクを組み合わせて画像を切り抜く方法をご紹介します。
画像の切り抜きはデザインの基本
画像の切り抜きは、デザインなどの現場では基本の操作です。ウェブデザインを例にして考えてみましょう。ウェブサイトやLPでは、さまざまな画像素材を使います。アイキャッチやバナー、背景素材、ヘッダーテキストの装飾素材など。こういった素材をつくるには、デザインに適した最適な素材を活用する必要があります。もちろんゼロから素材をつくるケースもあるのですが、時間や予算などさまざまな制約のなかでデザインを行うには素材の活用は必須。画像の切り抜きは、そういった要求に応えてくれる操作なのです。
さて、Photoshopで画像の切り抜きを行うにはいくつかの方法があります。シンプルな切り抜きであれば、選択ツールやペンツールが範囲を指定して切り抜くのがいいでしょう。髪の毛などの複雑な切り抜きは、境界線を調整を利用して切り抜くことができます。では、切り抜きやすい部分と複雑な部分とが混ざっている場合はどうすればいいのでしょうか?これが今回のテーマです。
境界線を調整とクリッピングマスクを併用する
今回は、下の写真から猫と台座の部分を切り抜いていきましょう。この写真は切り抜きやすいシンプルな部分(台座)と、切り抜きが面倒な複雑な部分(猫)とが混在しています。こういうときは、境界線を調整とクリッピングマスクを組み合わせて使います。
操作の流れです。切り抜きが簡単な部分と複雑な部分を別々に切り抜いたのち、最後に組み合わせれば完成となります。
パスでシンプルな部分を切り抜く
まずは、簡単な部分から切り抜いていきましょう。画像では台座の部分がそれにあたります。ペンツールを使ってパスを作成していきましょう。
ツールバーからペンツールを選択したら、レイヤーパネルをパス操作に切り替えます。「新規パスを作成」を選択して、台座の輪郭をなぞっていきます。ここで注意することとしては、作成するパスを閉じること。輪郭をなぞったら、スタートしたポイントをクリックしてください。これでパスが閉じられます。
パスが作成できたら、レイヤーパネル下部の「パスを選択範囲として読み込む」をクリックしてください。これで台座部分からなる選択部分が作成されました。
画面上部のメニューから、「レイヤー」-「新規」-「選択範囲をカットしたレイヤー」を選択していきます。
これで、台座部分の切り抜きができました。
境界線を調整で複雑な部分を切り抜く
次に、複雑な部分を切り抜いていきましょう。台座の上に座っている猫の部分です。背景レイヤーをコピー、そのレイヤーに対して切り抜きを行っていきます。ペンツールを選択して、切り抜く対象の輪郭をパスで囲っていきます。のちほど調整を行うので、それほど正確でなくても問題ありません。
パスが作成できたら、さきほどと同じように「パスを選択範囲として読み込む」をクリックします。これでおおまかな選択範囲が作成されました。
次に、ツールバーで選択範囲ツールを選択します。キャンバスの適当なところを右クリックして、表示されたメニューから「境界線を調整」を選択してください。下記のダイアログが表示されたでしょうか。
さて、ここから境界線を調整していきます。ダイアログで「半径調整ツール」を選択して、切り抜く対象の輪郭をなぞっていきましょう。輪郭をなぞっていくと、境界線が調整されていくのがわかります。出力をする前に、調整後の姿を確認しておきましょう。「表示モード」の「表示」ドロップダウンから、「白黒(K)」をクリック。キレイに調整されました。
確認ができたら、出力をしてください。
2つの切り抜き画像を合わせる
最後に、切り抜いた2つの画像を合わせてみましょう。レイヤーパネルで切り抜いた画像を表示にして、確認をしてみてください。うまくいきましたね。
\一流デザイナーのスキルが身に付く/
あとがき
画像を切り抜く方法は、ご紹介した以外にもいくつかあります。シーンに合わせてうまく活用していってくださいね。
- この記事を書いた人
- 中西洋平