- 公開日: 2017年07月10日
Javaの環境構築をしよう!Eclipseのインストール方法を詳しく解説
Javaの習得を検討している、勉強を始めた皆さん、「Eclipse」についてはもうご存じでしょうか?Eclipseは統合開発環境(IDE)と呼ばれるもので、簡単に言うと、開発のためのさまざまなツールが集まったものです。
ベテラン開発者たちはこのEclipseを使って開発の効率化・スピードアップを図ってきました。Javaを覚えるなら同時にEclipseも使えるようになると、後々役立つ場面があります。
しかも環境構築を簡単にできるパッケージも存在します。環境構築はプログラミング初心者がつまずきやすいポイント。ここをクリアできれば、Java習得に一歩近づけますね。
統合開発環境・Eclipseとは
もし統合開発環境なしで開発しようとすると、コマンドプロンプトなど文字のみを使うツールに命令を打ち込んでコンパイル(※)や実行を行うことになります。
※コンパイル:人が作ったプログラムをコンピューターが認識できる形に変換すること
▲Windows コマンドプロンプトの画面
しかしこれらのツールは文字ばかり並ぶ画面。エラーがあってもわかりにくく、バージョン管理機能もないので、開発効率が悪くなり、プログラム管理も難しくなってしまいます。
そこでビジュアル的にもわかりやすく、プログラミング支援機能も備えた統合開発環境の出番となります。Eclipseは元々Javaのために開発されましたが、今ではJavaだけでなくPHPやPythonなど他の言語でも使えるようになりました。
- 入力補完やエラー位置の表示など、プログラミングしやすくなる機能が多彩
- プラグイン(追加機能)が多い
- 無償なので導入しやすい
- オープンソース(すべての人が自由に改修できるプログラムのこと)なので世界の技術者たちが使える
- チームでの開発の場合、バージョン管理や情報共有がしやすい
…など。
以下、初心者でも試しやすい、簡単なインストール方法を画像を交えてご紹介します。
Pleiades All in Oneを使用したEclipseの設定方法
画像出典:MergeDoc Project
今回のインストールでは「Pleiades All in One」を使います。
Pleiades All in Oneとは Eclipse本体と、日本語化を行うためのプラグイン、プログラミング言語別に便利なプラグインをまとめたパッケージ。Windows、Mac向けです。Pleiadesには他に日本語化プラグイン単体もあり、既にJDKおよびEclipseをインストール済みの場合は、こちらを使ってEclipseの日本語化を行います。
Full EditionはJDKのインストールや環境設定が不要で、Eclipseの各種設定は自動で行われます。(コマンドプロンプト等を使いたい場合はJDKをインストールしてください。)
※画像はWindows 10のものです
Pleiades All in Oneをダウンロード
画像出典:MergeDoc Project
まずはMergeDoc Projectというサイトからパッケージをダウンロードします。パッケージを選ぶ基準は、OS、利用するプログラミング言語、Editionがあります。
PCのOS
Windows 32bit, 64bit, Mac用のパッケージがあります。PCのOSに合わせて選んでください。
プログラミング言語
パッケージはJava,Pythonなど言語ごとに用意されています。Pleiades All in One Platform, Pleiades All in One Ultimate はすべてのパッケージを統合している高機能なのですが動作が重く、高性能のマシン向けとのこと。お使いのコンピューターの性能があまり良くないのであれば、言語ごとのパッケージを選びましょう。
Edition
さらにFull EditionかStandard Editionに分かれているのですが、公式サイトによると、Full Editionがオススメとのこと。Full EditionにはEclipse実行用のJavaが付属しているため、Javaのインストールや環境変数の設定は自動的に行われます。既にJDKがインストールされていてもOKです。
以上を基準にパッケージを選び、ダウンロードしてください。
ファイルを展開(解凍)
ダウンロードしたzipファイルを展開(解凍)します。zipファイルを右クリックして「すべて展開」を選ぶと下記画面になります。
Windowsの場合、フォルダの文字数が長いと後々予期せぬエラーを起こす可能性があるとのこと。ここではCドライブ直下を指定します(C:\を指定すると実際はC:\pleiadesというフォルダに展開されます)。「展開」ボタンを押すと展開開始。
ファイルが展開されました。
Eclipseを起動
C:\pleiades\eclipse にある eclipse.exe を実行します。
初回はこの画面のまましばらくかかります。
Eclipseランチャーが表示。ワークスペースを指定します。初期値のまま変更しなくても構いません。「起動」ボタンを押します。
Eclipseが起動しました!
プログラムを実行してみよう
簡単なJavaプログラムを作ってみましょう。目標は"Hello, world"という文字を表示させるプログラムです。
- プロジェクト作成
- クラス作成
- プログラム入力
- 実行
の順に行っていきます。
プロジェクト作成
Eclipseでは"プロジェクト"という単位でプログラムを管理しているので、最初はプロジェクトの作成から。
メニューの ファイル > 新規 > Javaプロジェクトを選択すると、下記のような画面が出ます。
プロジェクト名(ここでは"test"という名前)を入力し、「完了」ボタンを押します。
プロジェクト「test」ができました。
クラス作成
次に窓のようなアイコン(上図で青枠で囲んだ部分)を押します。
メニューが現れるので、クラスを選択。
名前(ここでは"helloworld")を入力、赤枠のチェックボックスにチェックをし、「完了」ボタンを押します。
右のエリアに、プログラムが現れました。ここにプログラミングしていきます。
プログラム入力
赤枠で囲んだ部分に、プログラムを入力します。
System.out.println("Hello, world");
書けたら保管してください。(メニューの ファイル > 保管)
実行
メニューの 実行 > 実行 > Javaアプリケーション を選択します。
コンソールに"Hello, World"という文字が表示されました!
\エンジニア最強言語のJavaスキルが身に付く/
解決策はWeb上にたくさんあるので、安心して取り組もう
ここまでくれば、そろそろツールに慣れてきたのではないでしょうか。
Eclipseのよいところは、メジャーな統合開発環境であり、利用者が多いこと。不明点だらけで不安はあるかもしれませんが、大概の場合、Web上に解決策があります。これは技術力向上には大きなメリット。ぜひJavaとEclipseにチャレンジしてみてください。
- この記事を書いた人
- murase miho