- 更新日: 2017年09月26日
- 公開日: 2016年02月02日
こんなに簡単に!iPhoneアプリ実機テストの方法を解説
iPhoneアプリを開発する際、手軽に動作確認するにはXcodeに同梱するシミュレータで充分ですが、実際の画面での使い勝手やセンサーのように実機にしか備わっていないデバイスを使う機能をテストするには、実機による動作デバッグが欠かせません。
本エントリではMacでiPhoneアプリを実機デバッグする手順を解説します。
簡単になった実機での動作確認
実はXcode7から実機で動作させる手順が大幅に簡略化されました。これはiOS Developer Program(iDP)への登録が不要になったためです。
iDPへの登録が必要な時代は、証明書の作成であったり端末のUUIDをiDPのサイトに登録したりと、煩雑で面倒な手順が実機デバッグのハードルだったのですが、現在はこれ以上ない!というくらいに簡単になっています。
また手順が簡単になったばかりか、iDP不要ということは費用がかからなくなった、ということでもあるのです。
ありがたさを噛みしめながら、実機デバッグの手順を確認しておくことにしましょう!
Xcodeのバージョン
2015年12月現在、Xcodeのバージョンは7.2です。Xcode7以上であれば、無料で実機デバッグが可能ですので、手元のXcodeが古い場合は最新にしておきましょう。
新しいプロジェクトの作成
サンプルのiPhoneアプリを作るためにプロジェクトを作りましょう。Xcodeは起動している前提で進めていきます。
メニューから「File」→「New」→「Project...」を選択してください。
作りたいアプリに合わせてテンプレートを選択します。ここではSingle View Applicationを使います。
アプリの名前などを入力します。
Organization Identifierには世界中で重複しない値を入力する必要があります(特にApp Storeに公開するアプリを作る場合には)。作法としてはご自分で確保しているドメイン名を逆に並べたものにするのが良いです。例えば「codecamp.jp」なら「jp.codecamp」といった感じですね。
保存先は、ご自分の環境に合わせて適当に。Source Controlは、サンプルの場合は不要ですが普段はチェックを付けた方が良いです。
これでプロジェクトが作られ、Xcodeで編集できるようになります。
このままでも動作はさせられるのですが、見やすくするために多少、設定を変えておきましょう。
Main.storyboard→View Contrller Sceneを選択してから・・・
ウィンドウ左側のAttributes Inspectorで「Size」を変更します。ここでは「iPhone 5.5-inch」にしました。
サンプルとしてはこれで充分ですが、実際にはコントロールを配置して画面を作っていきます。ここでは最低限のコントロールとしてラベルを追加しておきましょう。
シミュレータでの動作確認
さてシミュレータで動作確認してみましょう。Scemeをクリックするとシミュレータで動作確認できるデバイスが一覧表示されます。
ここではiPhone 6s Plusを選んでみました。
▶︎を押してシミュレータを起動しましょう。
無事起動したでしょうか。もしシミュレータの画面が大きすぎてモニタに表示しきれない時は、メニューから「Window」→「Scale」を選択してちょうどいいスケールに変更しましょう。
実機をMacに接続
さていよいよ実機デバッグです。まずは実機をMacにUSB接続します。するとSchemeに実機が表示されるようになります。
実機を選択してBuild & Run!
Schemeから実機を選択して、▶︎をクリックしましょう。初回は起動まで数分かかるかもしれません。
・・・どうですか?無事実機でアプリが起動しましたか?
まとめ
いかがでしょうか。とてもかんたんに実機デバッグできることがお分かりいただけたかと思います。
ただ遠隔地の人に配布するような用途では当然今回の手法は役に立ちません。このような時はTestFlightのようなアプリ配布サービスが有用なのですが、この場合、Apple Developer Programへの登録(有料)が必要になってきます。
とはいえ実機で動作させるハードルが下がったのがとても喜ばしいのは間違いありません。何と言っても、自分で作ったアプリが実機で動作する様子を見るのはとても嬉しいものですから!
- この記事を書いた人
- tomo