IT起業の常識!ビジネスモデルキャンバスとは



IT起業の常識!ビジネスモデルキャンバスとは
目次
  1. ビジネスの仕組みを「見える化」するテクニック
  2. ビジネスモデル=事業の構造
  3. ビジネスモデルキャンバスを使うメリット
  4. ビジネスモデルキャンバスを構成する9つの要素
  5. 顧客(CS:Customer Segment)
  6. 価値(VP:Value Proposition)
  7. チャネル(CH:Channel)
  8. 顧客との関係(CR:Customer Relation)
  9. 収益(RS:Revenue Stream)
  10. リソース(KR:Key Resource)
  11. 主要な活動(KA:Key Activity)
  12. パートナー(KP:Key Partner)
  13. コスト構造(CS:Cost Structure)
  14. まとめ

IT起業が年々増加していますが、アプリを作れるからといって大金持ちになれるわけではありません。どのようなユーザーに何の価値を提供し、どのように収益を上げていくか、という仕組みが必要になります。

そこで今回は、ITで起業を目指す方のために「ビジネスモデルキャンバス」というビジネスモデルを分析する代表的な方法をご紹介します。

ビジネスの仕組みを「見える化」するテクニック

ビジネスモデル=事業の構造

ビジネスモデルとは「事業の構造」を表すものと言われます。例えば、牛丼屋を開業するとします。牛肉など仕入れ先を見つける必要がありますし、店舗も用意しなければなりません。顧客は安くてお腹が膨れる食事を求める若者になるでしょうが、利益が確保できる価格とコスト体系でなければ、すぐに倒産してしまいます。このような事業構造の分析はIT起業においても必要です。そこで「ビジネスモデルキャンバス」が考案されました。

ビジネスモデルキャンバスを使うメリット

ビジネスモデルキャンバスは、ビジネスモデルを9つの構成要素に分解します。俯瞰的にとらえることで、その全体像を理解することができます。一つ一つの要素を検討していくことで、ビジネスの立ち上げで為すべきことが明らかになり、具体的なアクションが認識できるようになります。ビジネスモデルキャンバスの構成要素は普遍的です。あらゆる業態に適用することが可能なので、あなたが興味のある分野がWebサービスでもモバイルアプリでも、ビジネスモデルキャンバスで分析することは有効です。

ビジネスモデルキャンバスを構成する9つの要素

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ここではビジネスモデルキャンバスの9つの要素を順に解説します。解説の具体例として、LINEのようなコミュニケーションアプリを想定しました。もし、あなたがIT起業のアイデアを持っているならば、そのアイデアを当てはめて考えてみるものよいでしょう。

顧客(CS:Customer Segment)

自社が価値を提供して、対価を得る対象を検討します。年齢、職業、地域、収入など、様々な属性を組み合わせて、最適な顧客層を定義することが重要です。

コミュニケーションアプリであれば、流行に敏感な学生をターゲットにすることでしょう。口コミが拡がりやすいよう都市部に絞りこむ等の工夫をします。

価値(VP:Value Proposition)

顧客のニーズや欲求を満足させる要素を見出します。「安く買える」「時間が節約できる」「楽しい時間が過ごせる」といった有形・無形のメリットが価値に含まれます。競合製品と比べて、より優れた価値を提供することで、顧客が喜んでその製品を使うようになります。

コミュニケーションアプリであれば、基本的に無料で使用できるので、電話代を節約できます。また、スタンプのような感情を簡単に表現できる機能により、コミュニケーションをより楽しくするという価値も提供しています。

チャネル(CH:Channel)

届けるべき価値と、届ける先の顧客が決まったら、それをどのような経路で届けるかを決めます。サービスや商品を顧客へ届ける経路をチャネルと呼びます。店舗で直接販売する、Webサイトで注文を受け付ける、販売員を雇う、楽天などEコマースサイトに登録する等の様々な選択肢があります。

コミュニケーションアプリであれば、iTunes AppStoreやAndroidマーケットなどのプラットフォームからダウンロードさせる経路が中心となるでしょう。

顧客との関係(CR:Customer Relation)

顧客・価値・チャネルの順に、誰に・何を・どこで売るかを検討してきました。次は「どのように」商品やサービスを提供するかを検討します。高額商品や企業向け製品を手に入れる場合、顧客は対面で手厚いサポートを求めることが多いでしょう。日用品を買う際は、極力、手間がかからない方法が好まれます。

コミュニケーションアプリでは既存顧客の継続利用を促すことが重要です。既存ユーザーにプッシュ通知を行いアプリの起動を促したり、クーポンを発行してアプリを使用する動機を高めたりします。既存顧客との強い関係性が築ければ、既存顧客が新たな顧客を招待してくれるメリットがあります。

収益(RS:Revenue Stream)

顧客へ商品やサービスを届けた後は、それをどう収益につなげるかを確認します。モノを売る場合は商品に対して対価を支払う流れになりますが、サービスの場合、月額使用料のような形態をとることもあります。また、ユーザーには無料でサービスを提供し、広告収入を得る方法も考えられるでしょう。

コミュニケーションアプリはフリーミアムモデルと呼ばれる収益の仕組みが採用できます。基本的な機能は無料で提供し、限定スタンプなどの付加的な機能にのみ追加の支払いを求める方法です。無料ユーザーでアプリの認知度を高めながら、有料機能に誘導することで利益を確保します。

リソース(KR:Key Resource)

顧客への商品やサービスを提供するために必要な資源を検討します。具体的には、ヒト・モノ・カネ・情報を指します。従業員や知的財産など、事業を運営するために必要な要素です。

コミュニケーションアプリを提供するには、エンジニア・デザイナーはもちろん、マーケティング担当者などの人材が欠かせません。開発用のパソコンや作業場所も必要かもしれません。

主要な活動(KA:Key Activity)

リソースを使って、商品やサービスの提供に伴う主要な活動を定義します。基本的には「作ること」「売ること」に集約されます。「作ること」は社内で製品を製造したり、外部から材料を調達したりすることです。「売ること」は営業活動やカスタマー・サポートが含まれます。

コミュニケーションアプリではアプリの開発が主要な活動になります。機能やデザインの実装が顧客への価値に直結します。加えて、Web広告の出稿などの「売る」活動も必要になります。

パートナー(KP:Key Partner)

全ての活動を自社でまかなうことは少なく、何らかの外部委託を行います。この委託先をパートナーと定義し、より質の高いパートナーを得ることで、事業を円滑に進めることが可能になります。

コミュニケーションアプリの活動においては、開発を外注するなどの外部委託が可能です。マーケティングを代理店に依頼するケースもあるでしょう。

コスト構造(CS:Cost Structure)

リソースを確保したり、外部委託を行ったりするには、一定のコストがかかります。材料費・人件費・販売促進費などのあらゆる費用を計上します。そして、コストと収益を比較し、利益を上げられる体質になっていることを確認することで、ビジネスモデルが実行可能であると結論づけることができます。

コミュニケーションアプリの開発では、エンジニアやデザイナーの人件費がかかります。画像などのデザイン要素を外部から購入する場合は、追加のコストになるでしょう。また、Web広告やテレビコマーシャルなどの販売促進費も重要なコストです。

まとめ

ビジネスモデルキャンバスはIT起業はもちろん、多くの業態に適用可能な事業構造の分析ツールです。闇雲に事業を立ち上げるのではなく、自分のやりたいことを俯瞰的に分析することで、成功の可能性を高めることができます。

本記事では、コミュニケーションアプリを例にとって、ビジネスモデルキャンバスの各要素を解説しました。ビジネスモデルキャンバスを用いて、他社のWebサービスや、自分で考えたアプリのアイデアを分析すれば、IT起業に必要なスキルを身に付けることができるでしょう。

ビジネスモデルや具体的なサービスに関心のある方は、こちらの記事も是非参考にしてください。

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佐藤隆之
この記事を書いた人
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