- 公開日: 2017年09月28日
今どきのWebデザイナーの年収はいくら?
Webデザイナーは、まさに「手に職を持つ」ように専門的な職種。しかも現在は求人が売り手市場、働き方もさまざまで、特にフリーランスや在宅勤務でも活躍している人が多い印象があります。Webデザイナーという職種について知っておくと、就職や転職、または育児や介護といった人生の転換点で役立つかもしれません。
Webデザイナーに少し興味がある人に向けて、Webデザイナーの仕事内容と、収入についてご紹介します。
Webデザイナーとは?
Webデザイナーの主な仕事内容は、Webサイトのデザインを担当することです。会社やプロジェクトの規模によっては、クライアントとの折衝を行うWebディレクターや、より多くの人にWebページを見てもらうための施策・SEOの担当も兼務するケースもあります。
Webデザイナーが、Webサイト制作全体のどの部分を担っているのかを見ていきましょう。
Webサイト制作~公開までの流れ
Webサイト制作のフェーズは会社やプロジェクトによってさまざまですが、大まかな流れは下記の通りです。
1.Webサイトの企画
まずはそのWebサイトを使ってどういうことを達成したいのか、たとえば
- Webサイトの目的はなにか
- ターゲットの年齢層、性別、職業
- どんな機能を盛り込むか
- 誰がWebサイトを担当するのか
などを詳しく検討します。外部からの依頼の場合は、クライアントとの打ち合わせを通して、作成したいページ内容とボリューム、機能、対象とするユーザー、予算などを聞き出していきます。
主にWebプロデューサーやWebディレクターの役割です。
2.Webサイトの設計図を作る
目的や予算を考慮した上で、掲載するコンテンツを検討し、Webサイトの設計図である「ワイヤーフレーム」を作成します。
主にWebディレクターやWebデザイナーが担当となります。
3.Webサイトのデザイン
設計図を元に、デザインおよびコーディング、グラフィックの作成等を行います。Webデザイナーが最も活躍するフェーズです。
4.Webサイト制作完了・納品・保守
クライアントに納品し、確認が終われば制作は完了です。その後もサポートやWebサイトの改修でWebデザイナーの出番となることがあります。
Webデザイナーが担う仕事は?
Webサイト制作のなかで、Webデザイナーの仕事としては大まかに下記のようになります。
Webサイトのデザインを行う
Webサイト全体の構成や、レイアウトを決めます。
コーディングを行う
デザインをもとに、HTML、CSSでページを作成します。JavaScriptを使うと、たとえばクリックすると表示されている画像が変化するといったように、HTMLで作った要素に対して動きを付け加えることができます。
画像やロゴ、バナーの製作
IllustratorやPhotoshopなどの画像処理ソフトを用いて、サイト内で使われる画像やロゴ、バナー、背景などのグラフィックを作成・加工。かなりの数になることもあります。
必要なスキル
Webデザイナーになるための必要なスキルとしては、
- HTML、CSS
- JavaScript
- IllustratorやPhotoshopなどの画像処理ソフト
- デザイン全般の知識
などが挙げられます。早いサイクルで流行のデザインが誕生するので、最新情報は常にチェックしておく習慣も必要です。
Webデザイナーの年収は?
Webデザイナーといっても、正社員、フリーランスなど働き方はさまざまです。
会社に所属する
正社員・契約社員・アルバイトの立場となり、Webサイト制作会社に所属します。
派遣会社に登録
派遣会社に登録したのち、勤務地へ派遣されます。派遣先で正社員登用となることもあります。
フリーランス
かつてデザイン事務所やWebサイト制作会社に所属していたWebデザイナーが独立してフリーランスとなるケースです。Webデザインのみならず、仕事を獲得するための営業や事務作業も基本は自分で行うこととなります。他の働き方に比べて在宅勤務を選びやすく、業務量を調整すれば育児や介護と両立した働き方も可能です。
日本での年収
会社に所属する場合
画像出典:平均年収ランキング2016
求人情報・転職サイトDODA(デューダ)が2015年9月~2016年8月の1年間、正社員を対象に調査した「平均年収ランキング2016」によるとWebデザイナーの平均年収は344万円となっています。単純に12か月で割ると、月収は28万円あまりという計算に。
ちなみに同調査によると、Webプロデューサー/ディレクターは451万円という結果でした。
フリーランスの場合
働き方が多様な分、収入にも幅があります。たとえばこちらのサイトでは、週に3日勤務~で 報酬:31~40万円(年収にすると372~480万円)という求人がありました。
海外の場合
海外のWebデザイナーの収入はこのようになっています。
カナダ : 約624万円 ※参考:CANSADAVISA
アメリカ : 約531万円 ※参考:PayScale
オーストラリア : 約486万円 ※参考:COROFLOT
イギリス : 約330万円 ※参考:PayScale
物価や仕事への取り組み方などが国によって違うので、一概に収入だけでWebデザイナーの価値を評価するわけにはいきませんが、少なくとも世界で求められている職種であることがわかります。
Webデザイナーの仕事案件
エン・ジャパンやFind Job!、リクナビNEXTといった求人・転職サイトには、Webデザイナーの求人が多数掲載されています。どんな求人があるか見ていきましょう。
例1:未経験採用
- 主な仕事内容:WebサイトやスマホゲームなどのWebデザイン
- 応募資格:学歴不問・ブランク不問
- 雇用形態:正社員
- 給与:月給18万円~50万円
- 勤務地:都内・関東近郊 ほか
未経験からOK、研修期間は半年以上という、新人教育に力を入れている会社の求人です。 ※エン転職より
例2:中途採用
- 主な仕事内容:特定のサイトのWebデザイン
- 応募資格:【必須スキル・経験】 HTML・CSSコーディングの実務経験、Photoshop/Illustratorを使用したデザインの実務経験
- 雇用形態:正社員(中途)
- 給与:年俸350万円 ~
- 勤務地:都内
こちらは経験者採用の求人。実務経験を求められます。 ※Find-jobより
例3:派遣
- 主な仕事内容:バナー、ロゴ、ムービーの制作
- 応募資格:Webバナーやロゴなどのデザイン制作の経験
- 時給:1650円~1850円
- 勤務地:都内
この派遣の求人では、正社員登用の実績があるとのことです。 ※エン派遣より
Webデザイナーの労働環境は、ブラック?
Webデザインはクリエイティブな仕事ながら、Webサイト制作プロジェクトの一部でもあるということで、締切・納期が存在します。納期に間に合わせるために残業するということもあるでしょう。インターネット上にもWebデザイナーの労働環境に関する体験談が散見されます。
ただ今はいわゆる「ブラック企業」が政府によって公表される時代。残業をなるべく減らす、ノー残業デーを設定する、など対策を取る企業もあります。一昔前に比べれば改善されつつあると言えそうです。
Webデザイナーになるには?参考になるサイト
未経験からWebデザイナーとなった経験のある人たちが、体験談や勉強方法などをまとめています。
未経験からWebデザイナーになるには?あっきー転職ノート
28歳でWebデザイナーになったという管理人によるサイト。Webデザイナーになるために知っておきたいことや、勉強方法、スクール、就職・転職の際のポイントなど多くのコンテンツがあります。
独学!未経験からWebデザイナーになる!!
Web制作会社の代表によるサイト。学習のために必要な物から学習の方法、費用、IT系職種の職業病(?)・腰痛の話まで、読みやすい文章でつづられています。
WEBデザイナーになるには?
画像出典:WEBデザイナーになるには?
異業種からWebデザイナーとなった美大出身の女性によるサイト。Webデザイナーとしての仕事の流れや労働時間について自身の経験に基づいた記事が掲載されています。
特に内装会社からWebデザイナーに転身した著者の体験談は、これからWebデザイナーになろうという人にとっては参考になりそうです。
年収アップを図りたい!どうすればいい?
ただHTML、CSSを書けるというだけでは年収アップは見込めません。収入を増やそうと思えば、デザインだけでないスキルを身につけたいところです。たとえば
- SEOを意識した対策を施せる
- JavaScriptが書ける
- 最新のデザインに詳しい
- ムービーを作ることができる
などといったことです。スキルの幅を広げれば、頼れる人材と評価されることでしょう。
またWebデザイナーを経て、WebディレクターやWebプロデューサーを目指す道もあります。折衝能力やリーダーとしての資質も求められますが、キャリアアップを目指すなら目標に据えてみてはいかがでしょうか。
\一流デザイナーのスキルが身に付く/
まとめ
Webデザイナーの仕事内容や収入について簡単にご紹介しました。売り手市場の今が、挑戦のチャンス。Webデザイナーへの転身を考えている人は、ぜひ勉強方法やスクールについても調べてみてください。
※各国の通貨から円への換算は、2017年8月22日時点のレートで計算しています。
- この記事を書いた人
- murase miho