- 公開日: 2021年03月17日
NoCode(ノーコード)でデザイナーやエンジニアは不要になる!?現役デザイナー視点で解説
コードを書かずに手軽にWebサイトやネットショップの構築、アプリ開発ができるNoCode(ノーコード)をご存知ですか?
サービスのオンライン化やオンライン集客の必要性が広がる中、手軽さから注目が集まっています。
しかし、NoCodeが広がることで「デザイナーやエンジニアはいらなくなってしまうのか?」と不安に感じる方もいるかもしれません。
今回は、現役のフリーランスWebデザイナーとして考える、NoCodeとデザイナー・エンジニアの関係についてまとめました。
NoCodeの基礎知識と合わせてご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
NoCode(ノーコード)でデザイナーやエンジニアはいらなくなるの?
いきなり結論からいいますと、デザイナーやエンジニアは必要です。
非常に美味しくて手軽に食べられるインスタント食品が広がっても、プロの料理人は必要ですよね。
同様に、NoCodeが広がってもプロであるデザイナーやエンジニアの活躍の場がなくなることはありません。
利用シーンや目的によって使い分けるべきものだと考えています。
ではNoCodeとはどんなものか、どんなシーンでデザイナーやエンジニアが必要とされるのかをご紹介していきますね。
NoCode(ノーコード)ってなに?
NoCodeとは、コードを書かずにアプリやサービス、Webサイトを開発することです。
NoCodeツールなら、専門知識が必要なプログラミングをしなくてもアプリ開発ができます。
また非エンジニアの方にとって、コードを1行も書くことなくWebサイトを公開できる点は大きなポイントでしょう。
簡単なWebサイトなら数時間で公開できるスピード感が非常に魅力的です。
海外でも普及してきているため、国内外でさまざまなNoCodeのサービスが提供されています。
何気なく使っている方が多いネットショップのプラットフォームも、実はNoCodeのツールのひとつです。
専門知識を必要としない手軽さから、今後もNoCodeツールを利用するシーンは広がるのではないでしょうか。
NoCode(ノーコード)のメリット・デメリット
便利なNoCodeツールですが、デメリットもあります。
メリットとデメリットを理解することで、NoCodeを活かしていきましょう。
NoCode(ノーコード)のメリット
・開発時間を大幅に短くしてリリースのスピードが上がる
アプリの開発やWebサイトの構築にはそれぞれ作業時間がかかるだけではなく、その後の検証や確認にも時間がかかります。
NoCodeツールを使うことにより、開発時間を大幅に短縮してリリースまでの時間を早められます。
スピード感が大切なビジネスシーンにおいて、とても大きなメリットといえるでしょう。
・開発コストを節約できる
複雑なプログラミングの知識がなくても開発やWebサイトが構築できるため、専門の技術者でなくても問題ありません。
エンジニアに頼むことなく、開発からサービス提供までを可能にします。
そのため開発全体のコストを大幅に節約できるのが特徴です。
・デザイナーに頼まなくても整ったWebサイトが手に入る
Webサイト作成のNoCodeツールの多くでは、ベースとなるデザインが用意されています。
そのため、デザインができない方でも整ったレイアウト・デザインのWebサイトを作成可能です。
デザインのコストを節約して、素早くWebサイトを公開できます。
NoCode(ノーコード)のデメリット
・できることの範囲が決まっている
NoCodeツールの仕組みを簡単にいえば、用意されているパーツを組み合わせてアプリやWebサイトを作ります。
つまり、用意されているパーツ以外のことは対応できないため注意が必要です。
- コードを書けない
- レイアウトを変更できない
- オリジナルデザインは実装できない
といった面があります。
自由に開発したい、独自の技術を追加したい、という場合はNoCodeツールは向いていません。
ツールによってできることの範囲が異なるため、利用前に自分が必要としている内容をカバーしているかチェックしましょう。
・プラットフォームに依存してしまう
NoCodeツールは、プラットフォームの中で提供されている便利な機能を利用します。
つまり、プラットフォームの都合次第である日突然サービスを利用できなくなる可能性もありますのでご注意ください。
費用の値上げや機能のグレードダウンといった変更の可能性もあります。
突然の変更にも対応できるように対策をしておきましょう。
・デザインの差別化はしにくい
Webサイト構築のNoCodeツールが提供しているデザインは、とても洗練されているものが多くあります。
しかしカスタマイズできる範囲に限界があるため、オリジナリティを出すことは難しく差別化しにくいのが難点です。
独自のレイアウトやデザイン、他とは違うWebサイトを作りたい場合、NoCodeツールは向いていません。
実現したいWebサイトや目的に合わせて利用しましょう。
デザイナーやエンジニアはプロの仕事を求められる
NoCodeツールは年々進化しており、非エンジニアや非デザイナーの方が抵抗なく利用できるようになってきています。
しかし、簡単に利用するために複雑なことはできない仕組みになっていることから、物足りない部分もあるのが現状です。
デザインとは設計であり、お客様の目的を達成するための導線を考慮して最適な形を作り出します。
アプリやサービスの開発も、規模の大きなもや複雑なものはエンジニアによって独自の開発が必要になります。
そのため、目的によっては制限のあるツール内では実現しません。
誰でもできる、AIでできるといった作業に関しては、ツールが代わりに役目をはたしていくかもしれません。
お客様の目標達成のために寄り添い、問題解決のための方法を検討して実現するためには、プロの知識と経験が必要です。
デザイナーやエンジニアは仕事がなくなるのではなく、よりプロとしての仕事を求められるのではないでしょうか。
そういった意味では、気を引き締めるるべきタイミングなのかもしれませんね。
おすすめのNoCodeツール3選をご紹介
Webサイト作成ができる代表的なNoCodeツールを3つご紹介します。
実際にさわってみて、メリットや使い勝手をチェックしてみてください!
1.webflow
➡️Responsive web design tool, CMS, and hosting platform | Webflow
Webflowは、ブラウザ上で要素をドラッグして追加していくだけで簡単にWebサイトを作成できるツールです。
パソコンやスマホといった、さまざまなディスプレイサイズでの表示を手軽に確認できます。
豊富なテンプレートを提供しており、直感的に操作できて使いやすいツールです。
ソースコードを出力できますので、Webサイトのバックアップとして保存して万が一に備えられます。
有料プランならCMS機能を追加可能です。
無料でも使えて手軽に導入できる、カスタマイズの幅も広いNoCodeツールです。
2.shopify
shopifyはブラウザ上で簡単にECサイトを構築できるサービスです。
海外で人気が高く、日本でも多くのネットショップで利用されています。
アプリという追加機能を入れることにより、外部サービスとの連携や便利な機能をカスタマイズ可能です。
洗練された100種類以上のデザインテンプレートが利用できるため、手軽におしゃれなネットショップを開設できます。
決済機能や顧客データの管理といった、ECサイトに必要な機能がそろっているため、ネットショップにおすすめのツールです。
3.STUDIO
STUDIOはコードを書くことなくドラッグ&ドロップでWebサイトを作成できる日本発のサービスです。
なんといっても日本のサービスですので、サポートを受けやすい安心感があります。
数多くあるおしゃれなテンプレートから選んで、素早くWebサイトを公開できるNoCodeツールです。
無料プランでも5記事までのCMS利用もできますので、利用できるシーンも多いのではないでしょうか。
プロのデザイナーにデザインを依頼して導入できる『STUDIO Partners』というサービスも展開していますので、合わせてチェックしてみてください。
\一流デザイナーのスキルが身に付く/
デザイナーやエンジニアはプロの仕事を提供していきましょう!
どれだけ便利なツールが開発されても、プロだからこそ提供できるクリエイティブな思考や知識と経験はツールでは代用できません。
ツールで実現できる範囲を把握し、上手に活用することで仕事を効率化することはできるでしょう。
NoCodeツールも活かしながら、プロはプロとしての仕事を提供していくべきなのだろうと思います。
いまデザイナーやエンジニアを目指して勉強途中の方も、ムダになることはありません。
便利なツールも理解して取り入れながらもスキルを身につけていくことで、自分の可能性が広がるのではないでしょうか。
これからもさまざまな情報をキャッチしながら、スキルアップをしていきましょう!
- この記事を書いた人
- 今村真理子