デザイン思考×プロトタイプで最速リリース!UI/UXデザイナーが語るサービス開発論 PR TIMES 新井氏 前編

      2016/12/19

pr-times
Code部

「プロトタイプをすることでユーザーのことをより深く考えるようになった」
デザイン思考でプロダクト開発をした経験のある新井氏はこう語る。
セントラル・セント・マーチンズ卒業後、グラフィックデザイナーを経て、2014年PR TIMESに入社。現在はUI/UXデザイナーとして活躍する、新井隆士氏が考えるプロトタイプの重要性について迫ります。
*デザイン思考とは、デザイン的プロセスを通し、ビジネスにおけるプロダクト開発に対してクリエイティブなアプローチ活用して解決しようとする考え方

           

 

グラフィックデザイナーからUI/UXデザイナーへ異色のキャリアチェンジ

 

14976126_1148979531882467_479826320_o

 

 

– PR TIMESに入社される前はどのようなことをされてきたのですか?

 

ファーストキャリアは、横尾忠則さんの事務所でグラフィックデザイナーとしてスタートしました。

具体的にやっていたことは、本の装幀やポスター作成、ファッションブランドのインビテーションなどのデザインをしていました。

 

次にクリエイティブ・エージェンシー、Wieden+Kennedyに入社し、某大手スポーツメーカーのサッカー広告キャンペーンなどに携わりました。

3社目は新規事業に特化したコンサル会社で勤務し、R&Dで悩まれている方の原因を徹底的に可視化し、新規事業失敗の原因を検証していました。

 

– なぜPR TIMESに?

 

今まではクライアントに対しての制作に携わっていたのですが、自分が作ったものに対する効果が見えにくく少し物足りなくなってきまして。

今後は、自社サービスを展開する企業でユーザーの反応が見える環境に身を置きたいと思い、2014年にPR TIMESに入社しました。

 

– 現在は、どのような仕事を手がけられているのですか?

 

2015年7月にリリースした、カスタマーサポートツール『Tayori』を多くの人に使ってもらえるサービスに育てるためにUI/UX改善や企画に携わっています。

 

このサービスが開発された背景としては、自社のサポート対応をメールで行っていたのですが、スタッフ同士のタイムリーな情報共有や改善提案がしづらい点、チームにノウハウやナレッジを残しづらい点に大きな課題を感じたためです。それがきっかけで開発に至りました。

 

弊社では、プレスリリース配信サービスを提供しているのですが、リリース発信元の企業様向けのお問い合わせが弊社に届いてしまうということが頻繁に起きていました。

お客様のお問い合わせを弊社が受け取ってしまうと、プレスリリース配信をした企業様とお客様との接点の壁になってしまいます。

 

お客様も間違えたところに問い合わせてしまったら聞きたいことが聞けません。

企業などのホームページを見た顧客がスマートフォンなどから手軽に担当者に問い合わせができる環境を作りたいと考えサービス開発に取り取りかかりました。

 

また、自社での顧客サポートをメールで行っていたのですが、スタッフ同士のタイムリーな情報共有や改善提案がしづらい点、チームにノウハウやナレッジを残しづらい点に大きな課題を感じていました。

 

メンバー4名、開発期間3ヶ月。小さな組織で迅速に開発

sub_639x399

 

– サービス開発を担当したメンバーの構成を教えてください。

 

合計4名です。私と、フロントエンドエンジニアが1人。あとは外部の方に協力をしていただいています。

 

– 小さな組織体制ですね。ちなみにリリースまでどのくらいの期間をかけたのでしょうか?

 

『Tayori』の企画は2015年の1月ぐらいから開始し、β版で4月にリリースしました。

β版ではアーリーアダプターの方にご利用していただき、意見をもらい修正と改良を進めて行きました。

その後、2015年7月に正式リリースをしました。

 

– ものすごいスピードですね。リリースまでのスケジュールは企画段階で決めていたのですか?

 

いつリリースするのかという時期は特に決めてなく、とりあえずβ版でいいから早く出そうということだけを意識しました。

実際に使ってもらわないと、それが良いのかどうかが検証できないと思いましたので。

最低限のところまでは4月の段階で作ろうと決め、改善は当たり前だというマインドセットでプロジェクトを進めて行きました。

 

他にも様々なユーザーテストのやり方があると思いますが、実際に想定しているユーザーに使ってもらい、フィードバックをもらう方が適切な反応が得らえると考え、私たちはこのようなやり方を選択しました。

 

リリース後の”改善ありき”で、ユーザーファーストを追求

161028_tayori_prototype

 

 

– どのようにしたらそのスピード感でサービスをリリースできるのでしょうか?

 

プロトタイピングという手法を用いたからだと考えています。

過去のプロジェクトではテスト段階になってからようやく動くものを作り検証していました。

 

しかし、作ってみなくてはわからないことが多くてですね。

可視化できるものを作ってはじめて、ニーズのない機能を作っていることに気付いたり、また経営層との認識のズレが発生していたりと。

 

そのため、1から作り直す必要が出てくるなんてことも頻繁に起きていました。

そこで今回はプロトタイプを作ることによって、いち早く自分たちの仮説が正しいかどうかを可視化し検証しようと考えました。

その結果、大幅な修正が不要になり、リリースまでの時間が大幅に短縮され、スピーディーにサービスを出すことができました。

 

– スピーディーに開発するためには、認識のズレを防ぐことが重要なんですね。

 

とても重要だと思います。

意思決定も早いサイクルでできるようになりましたし。

 

実際にワイヤーフレームであったりプロトタイプを作ることで、文字だけではなく、目視確認で共通認識を持てます。

モックみたいなのをきちんと作ってからではないと、ユーザー体験がどういうものなのか経営層もサービスの評価をしづらいのではないかと思います。

 

そういう時に素早くプロトタイプを作るやり方は非常に有効ですね。

エンジニアとのアイデア共有なら軽いワイヤーフレームで大丈夫なのですけど特に経営層に見せるときは・・・

あとは、より顧客のことを考えるようになりましたね。

 

やはり、リリース後の改善ありきでサービス開発を考えているので、サービスを出して終了。ではなく、出してからよりユーザーにとって何があったらいいのかということを徹底的に突き詰めて追求するようになったことも良かったですね。

 

後編は、今後デザイナーに求められるスキルセットなどについて語っていただきました。

記事はこちらです→「デザイン」を組織に根付かせ、経営に活かすためにやっていること 

 

 - デザイナーインタビュー ,