初心者でも基礎からわかる!ディープラーニングとは何か?



初心者でも基礎からわかる!ディープラーニングとは何か?

image 人工知能の一大ブームがやってきているここ数年。Googleの「AlphaGo」や、日本製の人工知能である「DeepZenGo」が、トッププロ棋士に勝ったニュースも記憶に新しいですね。ビジネスの世界でも、人工知能がコールセンターでの業務を担ったり、投資信託の商品として人工知能を使ったものが発売されたりと活用が目立っています。

この人工知能ブームを牽引しているのが、「ディープラーニング」技術。よく聞かれるワードですが、本当はどういう意味で、「機械学習」とはどう違うのでしょうか?

今回は、「ディープラーニング」について、数学的な話はまったく抜きにして、初心者でもわかるように解説してみました。文系のあなたも、数学が苦手なあなたも、ぜひ読んでみてくださいね!

目次
  1. 初心者でもわかる!ディープラーニング解説
  2. 現在の、第三次人工知能ブームとは?
  3. ディープラーニングと機械学習の違いとは?
  4. 機械学習とは?
  5. ディープラーニングとは?
  6. ディープラーニングの活用事例とは?
  7. 音声認識での実用例
  8. 画像認識での実用例
  9. 自然言語処理での実用例
  10. 実装について
  11. ディープラーニングのこれから
  12. まとめ

人工知能の一大ブームがやってきているここ数年。Googleの「AlphaGo」や、日本製の人工知能である「DeepZenGo」が、トッププロ棋士に勝ったニュースも記憶に新しいですね。ビジネスの世界でも、人工知能がコールセンターでの業務を担ったり、投資信託の商品として人工知能を使ったものが発売されたりと活用が目立っています。

この人工知能ブームを牽引しているのが、「ディープラーニング」技術。よく聞かれるワードですが、本当はどういう意味で、「機械学習」とはどう違うのでしょうか?

今回は、「ディープラーニング」について、数学的な話はまったく抜きにして、初心者でもわかるように解説してみました。文系のあなたも、数学が苦手なあなたも、ぜひ読んでみてくださいね!

初心者でもわかる!ディープラーニング解説

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現在の、第三次人工知能ブームとは?

まずは、簡単に、人工知能の歩みをおさらいしましょう。かつて、人工知能(AI)のブームは大きく2回ありました。

第一次ブームは、1960年代。コンピューターを用いて、複雑なパズルや迷路を解くことができるようになったのです。しかしながら、ハードウェアの性能も低いこの時代、決まったルールの中でのみしか力を発揮できず、そのうちブームは過ぎてしまいました。

そして第二次ブームは、1980年代。この時代には、専門家の知識をプログラムでコンピューターに覚えこませる、という方法での人工知能が研究されました。すべての問題と答えを記憶させ、回答できる人工知能を作ろうとしたのですね。

しかしながら、これにも限界がありました。すべての問題と答えを抽出して記録するのは、膨大な手間と時間がかかってしまいます。また、知らない問題にあたってしまった時にも、対応ができません。このため、またも人工知能ブームは去ってしまうのでした。

そして現在は、人工知能の第三次ブームが来ているといわれています。この引き金となったのが、「機械学習」特に「ディープラーニング」の技術なのです。

ディープラーニングと機械学習の違いとは?

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簡単に言うと、 ディープラーニングとは機械学習の技術のうちの一つです。さて、それでは、機械学習とディープラーニングについて、違いを次項で詳しく見ていきましょう!

機械学習とは?

第二次ブームで研究されていた人口知能は、人の手によって、あらゆる判定のためのルールを記録していました。これと対比して、人の手でルールの記述(学習させる)をせず、コンピューター(機械)がルールを見つけ出す(学習する)ことを、「機械学習」とよぶことにしました。

機械学習が発展した背景には、コンピューターが自ら学習できるような多量のデータを扱うための、ビックデータ技術の進展や、そのデータを処理するためのコンピューターハードの性能がアップしたことがあげられます。

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機械学習では、まず大量のデータをコンピューターに読み込ませます。そして、人間が設定する、期待される結果に近づくように、内部の計算方法(アルゴリズム)を、コンピューターが自分で調整していきます。

機械学習には、人間が関与する手段を基準に名付けた、下の3つの方式があります。

学習方法 説明
教師あり学習      問いに対して正解を人間が設定し、アルゴリズムを調整していく学習方法です。
教師なし学習      正解も結果も設定せずに、ただ、受け取ったデータの特徴を分類するという学習方法です。
強化学習        正解は設定しませんが、結果に対してOKかNGかを人間が返してやります。そうすることで、よりよい手順、アルゴリズムをコンピューターが試行錯誤していきます。

多くの場合、これらの学習方法を組み合わせて人工知能が構築されています。

ディープラーニングとは?

ディープラーニングは先に述べた「教師なし学習」の一種なのです。

自動で特徴を分類し、アルゴリズムを用いて人間には識別できない特徴のかたまりを認識していきます。そのプロセスを図に表すと、人間の脳(大脳皮質)のモデルと非常に似ていることから、ニューラルネットワークとも呼ばれています。

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ニューラルネットワークの例:「ニューラルネットワークと深層学習」より(Michael Nielsen)

そのネットワーク層を幾重にも深く(深層に)することによって、機械学習の性能を飛躍的に高めることに成功しました。この技術を、日本語では「深層学習」、英語では「ディープラーニング」と呼んでいるのです。

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従来の機械学習では渡したデータを識別する際にとっかかりとなる特徴を教えてあげる必要がありました。たとえば、「りんご」の画像を識別するという結果が欲しい場合、「色」という特徴がありますよ、というように。

しかし、ディープラーニングは、コンピューターに何も指定せずデータを渡して、特徴を抽出するところからお任せするのです。これにより、ヒトが無意識に判別している細かな特徴も、わざわざ考えて教え込むことがなく、コンピューターが把握してくれるようになりました。

image たとえば、だれか友達の「顔」の特徴を述べよと言われても、具体的に言葉に表すのは難しいですよね。人間が、言語化したり定義しにくいような、細かな特徴もコンピューターならではの処理能力と細かさで、抽出してくれるようになったということです。

このため、ディープラーニングの技術は画像認識、音声認識の分野で研究や実装がたいへん進むことになりました。さて、そのディープラーニングは、今どのように活用されているのでしょうか?事例を見ていきましょう。

ディープラーニングの活用事例とは?

ディープラーニングの実用例について触れてみましょう。

音声認識での実用例

最近では、Google翻訳の機能に、ディープラーニングが使われています。Google翻訳は2016年11月に日本版のバージョンアップが行われており、より自然な翻訳に近づいたと驚きの声が上がっています。

画像認識での実用例

ディープラーニングの技術を用いて画像認識のシステムを構築している例として、顔認識システム「Deepface」をFacebook社が実用化しています。写真のタグ付けの精度の高さに驚きますよね。医療分野にて、医用画像(レントゲンやMRI、CTなど)からの病気判定技術が話題となりました。

この技術を開発、提供しているEnlitic社のサイトによると、胸部CTからの肺がん検出検査では、放射線科医師よりも50%以上正確に判断ができたり、X線画像の0.01%の小さな骨折を発見できるとのことです。

自然言語処理での実用例

音声、画像認識に比べて、実運用が一歩遅れている自然言語処理分野ですが、面白い研究が進んでいます。 image クエリーアイ株式会社 サイトより

クエリーアイ社は独自開発した人工知能「零」(ゼロ)に、福沢諭吉と新渡戸稲造の作品を多数ディープラーニングによって学習させ、まるで過去の文豪が再来したかのような作品「賢人降臨」を出版しました。

image Skypeサイトより

また、音声認識との連携により、Skype翻訳は同時通訳を行うことに挑戦しています。2017年2月現在、日本語の音声翻訳には未対応ですが、テキスト翻訳には対応しています。まだまだ発展途上ですが、そこが面白いですよ。ぜひ試してみてください。

実装について

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人工知能およびディープラーニングは、研究分野での活動が長く活発であったこともあり、オープンソースでの開発が盛んになっています。現在のところ、Python(パイソン)が、ディープラーニングを実装する上で、現在最もよく利用されている言語です。(もちろん、C++やJavaでの実装も可能ですが、Pythonに比べてコミュニティが活発ではありません)

Pythonでディープラーニングに使われている代表的なフレームワークとしては、「Chainer」や「TensorFlow」があります。

ディープラーニングのこれから

ディープラーニングの計算処理には、家庭で一般に使われている「CPU」を使ったコンピューターではなく、並列処理に特化した「GPU」(Graphics Processing Unit)を使うのが主流になっています。「GPU」など人工知能に特化したハードウェアは、現在、開発発展途上といえ、アメリカを始め各国が開発に乗り出しています。

日本政府も、安倍政権の日本再興戦略2016のなかで、第4次産業革命を目指し、ロボットや人工知能に関連するソフト、ハードへの開発支援を始めたようです。

現在、大規模な人工知能システムを構築するのには、データ量やハード、開発技術者の問題から、IBMやGoogleなど、会社の規模と資産が必要な状況です。今後、ハードウェアの開発や一般化が進み、ますますディープラーニングをはじめとした人工知能技術は普及していくでしょう。

まとめ

image 人工知能に関連した市場規模は年々拡大し、2030年には86兆円規模に成長するとの予測があります。(EY総合研究所 人工知能が経営にもたらす「創造」と「破壊」より)人工知能を制するものが次の産業を制するといっても過言ではありません。

めざましい成長分野として脚光を浴びている人工知能の世界に、ディープラーニングの技術を手にして、ぜひあなたもダイブしてみましょう!

主な参考文献:

トコトンやさしい人工知能の本 辻井潤一 他 日刊工業新聞社

機械学習入門 大関真之 オーム社

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のりぴよ
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