今回は、CodeCampでWebデザインとプログラミングの講師を勤める、宮原先生のインタビューです。
宮原先生は事務職としてキャリアをスタートさせた後、プログラミングやデザインを勉強し、いまはフリーランスとして活躍しています。
これからWebデザインの勉強を始める方が、どのようにキャリアを築いていけばよいかメッセージを頂きました。「Webデザイナーを目指したい」と考えている方は、ぜひご覧ください。
社会人になってから、Webデザインとプログラミングを本格的に学習
――まず、宮原先生のご経歴と、デザインを学ぼうと思ったきっかけを教えて下さい。
僕は最初のキャリアで、音楽レーベルや音楽教室を運営している会社で事務の仕事をしていました。
音楽系の事務所なのでミュージシャンがたくさん所属していて、自分でも何か役に立とうと思って広告やチラシをつくるためにデザインの勉強を始めたんです。
――デザインを学び始めたきっかけは、職場で必要があってというところからなんですね。
はい。当時は独学で勉強していたんですが、自分のやり方でいいのかわからなくて、不安を感じていました。そこで街のいわゆるパソコンスクールに通ってみたんですけど、期待したことを教えてもらえなくて。
そこで、個人の先生からマンツーマンでデザインについて教えてもらおうと思ってインターネットで探すことにしました。
その時は2010年くらいで、CodeCampのようなオンラインのスクールなんて無い時代だったので、個人でホームページを公開している方に家庭教師として教えてもらうようにお願いをして、カフェでデザインやプログラミングを教わっていました。
働きながら、大学でデザインを学ぶ
――2010年くらいからインターネットを使って、ご自身で先生を探していたんですね。
そうですね。そこから会社でデザインやWebサイトの更新などを担当して、技術を身につけていきました。オフィスの隣にある会社からも、自分宛てにホームページをつくってほしいと依頼をもらって、制作したりしましたね。
実績も増えて自信をつけていたんですが、その分「もっとちゃんと勉強したい」と思うことも増えていました。自分の学歴にもコンプレックスを感じていたので、30才を前にして美大の通信制で、Webデザインを本格的に学ぶことにしました。
――なるほど、宮原先生が美大で学んでいたのは知っていましたが、社会人になってから通われたんですね。
在学中は昼間は職場でデザインやプログラミングの仕事をして、夜と土日に大学の授業や課題をこなしていました。
大学に通っている時は、「他の人と勝負する」気持ちで通っていましたね。通信制なので、通っている人はみんな社会人。真剣に学びに来ている人ばかりなので刺激になりました。
先生にも、自分がダメなところできていないことを徹底的に指摘して欲しいと要求したり、フィーリング(感性)だけではなく、理論を徹底的に教えてもらうようにしました。
大学にはライバルがいて、切磋琢磨できる関係だったのが良かったです。在学中からお互い情報共有したりと、今は良き友人としてつながっています。
人の成長を間近で感じたい
――では、ここで改めてCodeCampで講師をはじめたきっかけを教えて下さい。
人の成長を近くで見れる仕事をしたいと思ったからですね。もともと働いていた会社が音楽の教室をやっていたので、教育の仕事には前から携わっていたんです。
そこで生徒が日々指導を受けている姿だったり、教わった内容を理解したときのスッキリとした表情を見ていて、「これ、すごく良いな」と思ったんですよね。
教える側として、理解してもらったときの面白さというか、人が成長していく様子を近くで見れるのは素敵な仕事だなと思っていました。
――もともと教える仕事に関わっていて、その仕事自体に興味を持たれたということですね。
そうですね。あとは、自分が個人の先生から教わっていたというのも大きなきっかけになっています。
自分自身もマンツーマンで教わっていたし、街のパソコンスクールでは満足に教われなかったという苦い経験もあるので。そういう考えからCodeCampでの講師を始めました。
講師として、一緒に成長を感じられる
――では改めて、CodeCamp講師としてのやりがいを教えて下さい。
自分が持っている技術や知識をちゃんと教えられて、一緒に成長していけると感じられる点です。
僕はPHPなどのプログラミングとWebデザインのどちらもできるので、持っている技術すべてを教えられる環境がやりがいになっています。
あとは、教え方のスタンスとして淡々と教えるのが嫌なので、受講生から向けられる質問や疑問にわかりやすく、適切に答えることを大切にしています。それこそ、うまく答えられなかったら自分の負けだと思うくらい伝え方には気をつけています。
受講生からの質問に対して解説をして、「理解してもらえた」と感じられたときは本当に嬉しいですね。いつも一緒になって喜んでます。笑
更に次のレッスンで、教えたことがしっかりできるようになってるのを見たりして、嬉しいですね。
講師という立場ではありますが、偉そうに振る舞うのは苦手なので、受講生の目線に立って一緒に考えたいと思っています。
自分自身も、社会人になってからWebデザインやプログラミングを学んだので、その経験が活かされていますね。
――それは教わる側からしても嬉しいですね!
――宮原先生が思う、受講生が学ぶときに意識すべきポイントは何でしょうか?
まずは、学んだ内容を「とりあえず使ってみる」ことですね。忘れないうちに自分の手を動かして、ちゃんと吸収することが大切です。
――学んだ内容を実践してこそ、理解できるというわけですね。
あとは「本質的に考える」ことも大切です。
教科書を読んだり、インターネットで調べれば、 表面的なスキルや知識はすぐに得られると思います。ただ、大切なのは表面的なスキルではなく「なぜそうするべきなのか?」と本質的に考えて、実践を重ねることです。
僕のレッスンでは、ただ技術を言われたとおりに使うだけではなく、どういう時に使えばいいのか。デザインにおいて「なんでダメなのか、いいのか」など本質を伝えた上で、理解してもらうようにしています。
――CodeCampはスキルを学ぶだけではなく、「なぜそれが大事なのか」という本質を現役のプロから学べることがコンセプトなので「まさに」と思います!
CodeCampのカリキュラムに関して言うと、提出する課題のテーマだけあって、デザインやコンセプトシートをゼロから自分で考えてつくるものになっているので、受講生ごとに個性が出て面白いですね。
質が高いアウトプットをされる受講生の方もいるので、地力を鍛えられる環境だと思います。
デザイナーを目指すなら「自分だけの価値」をつくるべき
――では、これからデザイナーを目指そうとしている方にアドバイスがあればお願いします。
やはり、自分なりの価値を高めることが大事だと思います。
少し厳しいことを言いますが、いま普通のWebデザイナーは飽和状態になっています。以前と比べると、安易な動機でデザイナーになる人が増えているようです。
そのなかで埋もれずに活躍するためには、自分なりの強みをつくること、自分だからこそできる実績をつくる必要があります。
「Webデザインができる」というだけではなく、自分なりのビジョンを持ってどんなデザイナーとして活躍したいのか、信念を持ってほしいと思います。
――素晴らしいアドバイス、ありがとうございました!