- 公開日: 2018年07月30日
書籍「みんなのPython」を徹底レビュー
Pythonの入門書として有名な『みんなのPython(通称 みんPy)』を読んでみましたのでレビューします。
Pythonの参考書を探している方にとって参考となれば幸いです。
書籍「みんなのPython」をレビュー
みんなのPythonとは
「みんなのPython」は、Pythonプログラマを養成するために作られた本で、国内の大学でも使用中。 現在販売されているものは第4版で、初版は2006年、まだ国内でPythonが有名でなかった時から著者の柴田淳さんはPythonの普及に取り組んでおられます。その活動と思想は高く評価され、技術評論社のgihyo.jpで連載されたり、角川アスキー総研でセミナー出演されるなど。
本の内容としては、Pythonを実行するための開発環境から基本構文、それからPython特有の機能などが紹介されています。 他の本に比べると、各文法や機能紹介でのサンプルはすごくシンプルで、比較的スラスラ学習を進めていけるでしょう。 プログラミング経験ゼロで、はじめての言語がPythonの方でも大丈夫と思いました。 特に「●●型」や「オブジェクト」「モジュール」「ライブラリ」などプログラミング言語特有で困惑しやすいキーワードも完結に解説。
また書籍の紹介にも書かれています通り、文末には機械学習やデータサインティスト向けの内容が収録されています。 Python学習後に機械学習や人工知能、データサイエンスを学ぼうと考えている方にとっても参考となるでしょう。
ページ配色は赤と黒の2色で、文字や画像などのレイアウトは全体的に見やすく、文章も優しいので他のPython本で挫折した方もこちらの本で再起できるのではないでしょうか。
みんなのPython | 内容 |
---|---|
使用言語 | Python3 |
開発環境(PC) | Jupyter Notebook(Anaconda) |
開発環境 (タブレット・スマホ) |
tmpnb |
出版日 | 2017年1月5日(第4版) |
著者 | 柴田淳 |
価格 | ¥2,916円(税込) |
こんな方におすすめ
みんなのPythonは、プログラミング初心者、PC初心者でも安心してPythonが実行できるように画像付きでやさしく解説。 インストールの紹介場面でも、Windows、Macに加えてLinux PC用の環境開発も紹介されています。 さらにインストールでつまづきやすいポイント、回避策も紹介してくれていますので、Pythonの開発環境で挫折した方も一見の価値がありそうです。
ただし、みんなのPythonは、Pythonの基本機能にフォーカスしてサンプルも紹介されているため、WebやデータベースでPythonを使おうと考えている方にはむかないでしょう。他の本と併用して学習することをオススメします。 また機械学習やデータサイエンスについても簡単な紹介に留まっていますので、あくまで機械学習の入門書として利用されるといいですね。
みんなのPythonのサンプル
みんなのPythonでは、Jupyter Notebookというソフトを使ってPythonを編集、実行。 Jupyter Notebookは、ブラウザ上で起動するソフトなのでプログラミング初心者でも比較的取っ付きやすいと思います。 プログラミング特有の「黒い画面」での「python sample.py」など入力しなくても ▶ ボタンをクリックするだけで実行可能。 Jupyter Notebook(tmpnb)は、タブレットやスマホでもPythonを実行できますので、外出中でもPythonを学べる特徴が。
サンプルはこちらのページで紹介されており、ダウンロードも可能。 著作権の兼ね合いもありますので、具体的なサンプルプログラムの紹介は控えますが、コード内にコメントが記述されていて分かりやすいです。
【みんPyのサンプルコードの様子】
紙飛行機の速度(v)によって、どのような振る舞いをするかを調査
v = 30 # 速度(Km/h)
if v < 10: # 第一飛行速度以下
print("落下")
if v >= 10 and v < 30: # 第ニ飛行速度以上
print("水平飛行")
if v >= 30 and v < 300: # 第三飛行速度以上
print("戦闘機の仲間入りです")
if v >= 300: # スーパー速度以上
print("すごいね")
サンプル数はおよそ60ありますが、ほとんどが文法などの基本的なコード紹介。実用的なサンプルは、文末の日本人口の視覚化や予測、それから名前の性別予測ぐらいでしょう。
\AIエンジニアに必要なスキルが身に付く/
まとめ
みんなのPythonは、Pythonの駆け出し、プログラミング学習の駆け出しに適している本と思います。 また著者は、よりPythonの世界を広げてもらうためにFacebookやTwitterで最新情報を発信中。 途中で挫折しないように、SNSもフォローしてPythonを習得したいですね。
- この記事を書いた人
- オシママサラ