今回インタビューに応じていただいた山田さんは、長崎県が主催する2024年度「ながさき IT CAMP」DX人材基礎コースの卒業生です。
当初は専業主婦(受講当時)・高卒であること・年齢も気になって、再び正規雇用として働くのは難しいと思っていた山田さん。それでも、常に勉強を継続しているお姉様に講座を紹介されたことで、自身もながさき IT CAMPで勉強をスタート。講座期間中はアウトプットの機会を求めて事務局を使い倒した!とおっしゃっていました。
現在お仕事をされる中でも、アウトプットの大切さを痛感しているとか。そんな山田さんに、受講前から現在までを振り返ってもらいました。
【ながさき IT CAMP】
長崎県が主催し、県内の情報関連企業等への就職を希望するIT分野未経験の求職者等を対象に、ITスキルの習得から就職までを一貫して支援するオンラインプログラム。2023〜2025年度はコードキャンプ株式会社が運営委託先として講座を提供。
※2025年度のながさき IT CAMPでは、2026年3月末までに受講生が就職先決定することを目指して支援します。
ながさき IT CAMP(コードキャンプ)を受講する前
ーながさき IT CAMPを受講したきっかけについて教えてください。
ながさき IT CAMPを知ったきっかけは姉です。私は結婚してから家庭に入っていましたが、いつか社会復帰したいという気持ちはずっとありました。でも自分では、ブランクがあったり、高卒や年齢のことなどから正規雇用は難しいかなと思っていたところ、姉からながさき IT CAMPのことを教えてもらいました。
姉は就職してからこれまでずっと勉強を継続しているのですが、勤めている会社からはその姿勢を評価され、仕事を任せてもらえているようです。そういう姿を見てきたので、ずっと勉強していくって大事だなと感じていました。
講座で学んだことを生かして正規雇用を目指せるのであればチャレンジしたいなと思ったのと、事前面談で事務局の川井さんとお話しして、「専業主婦の期間はブランクじゃないですよ」「専業主婦期間に得たスキルで、仕事に活かせるものもたくさんあると思います」と言ってもらえたことで、家庭に入っていた時間をプラスに捉えることができ、受講への大きな一歩につながりました。
自分が専業主婦だったことに負い目を感じていたので、それを肯定してもらえたのは、やってみよう思えたきっかけの一つですね。
ーお姉さんの影響は山田さんにとって大きかったのですね。
自分は家庭に入ってしまっていたので、姉が勉強しながら仕事で着実にステップアップしていく姿はすごいなとずっと思っていました。自分もやれる環境があるなら勉強した方が良いなと思っていたけれど、お金もかかるし、色々な理由付けをしてやってこず...一歩を踏み出せませんでした。
ー受講前に持っていた目標があれば教えてください。
とにかく途中で諦めずに、継続して学んでいこうと思っていました。
ー継続できた、諦めなかったポイントはありますか。
毎日少しずつでも勉強しよう、いっぱいじゃなくても、10分でも20分でもパソコンを開く時間を作ろう、と思って続けていたら、ちょっとやれている気になれました。時間が空いてしまうと、学習したことを忘れちゃうしパソコンを開けたくなくなるので…。だからちょっとでも良いからやってみると、「私、ちゃんとやってる!」というマインドが生まれました。
講座は、途中年末年始を挟んでいたのですが、事務局の川井さんに背中を押してもらい、年明けにあったYAMATO先生のプレゼンフィードバックに申し込んだことも良かったなと思っています。フィードバックを申し込んでいなかったら、年末年始は絶対にパソコンを開いていませんでした。
そして、お正月に、会社で経理をしている従兄弟と最終課題のプレゼンの壁打ちをして、こういう言い方の方が響くんじゃない?というアドバイスをもらったことも、勉強の一つだと思うようにしちゃいました!
ながさき IT CAMPの学習中について
ー一番印象に残っているエピソードはありますか?
やりきったな!と思うのは、長期間、ギリギリまで突き詰めて取り組んだ最終課題ですね。
最初に最終課題が業務改善のプレゼンだと聞いたときは、「うわ、一番苦手だな、やりたくないな」と思ってしまって。まだ座学の方が良いなと思っていましたが、実際に業務改善を考えることに踏み込んでいったら、座学の学習よりも楽しくなりました。
最終課題は、中間レビューまでは順調に進んだのですが、その後改善の提案をするところで煮詰まってしまって、「やりたくない、逃げ出したい」と思いながら進めていました。でも、事務局との相談会に参加したり、自分を追い込んでプレゼンフィードバックに持っていったところから楽しくなってきて、「ここはもうちょっとこうした方が良いかな」と自分であれこれ考えて、それをYAMATO先生に褒めてもらえると調子に乗ったりして…。
その頃は子供も預けられたので、日中に集中して取り組めていたというのもあり、事務局との相談会で何度も相談したり、個別に見てもらったりして、ギリギリのギリギリまでスライドを作り変えたりしたことが、大変だったけれど一番やりがいがありました。
ーそうなんですね。最終課題のどういう部分にやりがいや楽しさを感じていましたか?
どう改善して、どうプレゼンすれば相手に伝わるかと考えながら資料を作ったり、ChatGPTに壁打ちをする際に、どういう聞き方をすればChatGPTが私の気持ちをうまくまとめてくれるかなと考えたり、そういうことが楽しく、やりがいを感じました。突き詰めるのが結構好きで、一つ気になったらすごく深ぼって調べたりなどするので、それが楽しかったのだと思います。
最初に嫌だと感じてしまったのはなぜか考えたのですが、前提条件がざっくりしていたからだと思います。改善したときに投資対効果の金額を細かく考えるのが面倒くさいな、計算したくないなと思っていて、そこをふんわりさせたままにしていたらYAMATO先生から「ふんわりさせない方が伝わる」とフィードバックをもらったので、これは自分で仮説立てて金額を決めてやるしかないと割り切れました。こういう見せ方をしたらどうか、時間内に収まるだろうか、などと考え出したら、YAMATO先生が乗せ上手ですごい褒めてくれるのもあって、一気に楽しくなりました。
あと、三輪先生が、一つの課題でもみんなそれぞれの出来になると仰っていて、内心本当かな?と思っていたのですが、蓋を開けてみたら、たしかに入れるシステムやそれに対するアプローチも各々全然違ったりして、とても面白かったです。三輪先生すごい!と思いました。
ー受講していて、自分の変化や成長を感じたことはありましたか。
ちょっとポジティブ思考になったかもしれません。ブランクとか高卒や年齢で再就職は難しいかなと思っていましたが、その期間もプラスにしながら、これまで積み重ねてきたことを出せば良いのではないかと、ちょっと前向きになれました。
キャリアサポート面談の澤田先生がすごく褒め上手で、たくさん褒めてくれて私の強みをアウトプットしてくれたので、面談の記録を見ながら職務経歴書も書くことができました。澤田先生にまた見てもらいたいと思い、その後もずっと面談をお願いしました。
学習メンターの島村さんも、事務局からのメッセージの締切を確認するというような些細なことができただけでも褒めてくださって、CodeCampの人がみんな肯定してくれるから、自分も前向きに考えられるようになりました。
みんなが褒めてくれるから、すごく浮き足立ってしまいました...!
ー受講をしていた4ヶ月を一言で表すと、どんな4ヶ月でしたか?
あっという間でした。社会から離れていた期間があって、家族と幼稚園のママ友しかいない狭い空間にいたので、いろんな年齢や経歴を持った人と、1つの目標に向かっていくという初めての経験、未知の体験をさせてもらいました。
私が以前働いていた時にはSlackとかはなくて、今はオンラインでもこんなに勉強できるのかと発見がありました。ながさき IT CAMPで過ごした期間は、現在の会社でも使っているような新しいツールに慣れる、リハビリみたいな期間になったと思います。
※Slack:チャットツール。ながさき IT CAMPでは講師・スタッフ・受講生はSlackでコミュニケーションをとっている
ー就職活動はいつ頃からスタートしましたか。
一番最初は、11月の中間発表会の企業交流会で話を聞いた会社様から声をかけられて、12月頃から会社見学に伺いはじめました。
その後、最終発表会の企業交流会でまた色々な企業のブースを回り、気になったところに会社見学を申し込みました。最終的に5社応募しました。
ー選考に申し込もうと決めた基準は何でしたか。
DX人材基礎コースだったのもあり、プログラムを構築する仕事ではない職種を探したのと、時短勤務可能で募集が出ていたところを重点的に見ていきました。
ー就職活動をするにあたり、ながさき IT CAMPで役に立った情報(キャリア支援プログラム)や参考にしたことがあれば教えてください。
小熊先生の書類添削はとても助かりました!まず、返信がとても早くて驚きました。
志望動機で落とされるくらいなら絶対に見てもらいたいと思ったので、講座で学んだプロンプトエンジニアリングのスキルを活かし、ChatGPTに相談して志望動機を組み立てた上で、小熊先生には5社全ての添削のお願いをしました。
最初に添削に出したときに、志望動機にはなぜ共感したかなど自分のエピソードを盛り込んだ方が良いとアドバイスをもらったので、その点に気をつけて作成したら、2回目以降は割と一発合格をいただけました。
ほかにも、職務経歴書を作る際に、最初に勤務した会社は何とか回すことだけしか考えられず何も成果がありません、どうしたら良いですか、と相談したりもしましたが、小熊先生がチャットのやりとりでも自分の強みを引き出してくれました。
あとは、就職活動に関するセミナーが開催されていて、アーカイブ動画があったので、面接対策編などは本番前にもう1回見直しました。
※プロンプトエンジニアリング:ChatGPTに質問する際に、より自分が欲しい情報を得るために的確な指示出しをする技術
ー今の会社に入社をした決め手を教えてください。
2つあります。1つ目は、入社日から時短が可能で、自分の思うキャリアステップで成長していけることです。
求人の募集要項に、5〜10年を見据えて頑張ろうと書いてありました。ブランクがあるので、いきなりフルスロットルで働くよりは、ちょっとずつ会社でステップアップしていきたいと思っていたのですが、それを会社も推奨してくれていたので、そこでなら経験を積んでいけると思ったのが一番大きいです。今の職場で上の立場を目指したり、別のヘルプデスクに異動してみたり、そういう働き方の選択ができるなと思いました。
2つ目は、これまでの業務経験がある分野で働いていけることです。
自分が今までやってきた、窓口などの仕事のキャリアを土台として生かせる仕事だったのもあります。キャリア面談でも、自分ではもうやらなくて良いかなと思っていた接客などの顧客折衝が向いている気がすると言われました。
共通して言えるのは、ながさき IT CAMPを受講してなかったら受けてなかった会社ばかりだったということです。受講前はきっと「事務」で求人を検索していただろうから、ヒットしない職種でした。もし見つけられても、絶対自分には無理だと思って、見ただけで諦めていたかもしれないです。
現在のお仕事について
ー今のお仕事内容について教えてください。
今はまだ研修期間中ですが、顧客先に常駐して、ITヘルプデスクとしてシステムやネットワークの使い方などの電話受付対応をする予定です。
研修期間ではあるものの、もうすでに少しずつ電話応対の実施を始めています。3件中3件ともなんとか対応できました...!
ーながさき IT CAMPで学んだことの中で、今のお仕事で役に立ったことはありますか。
アウトプットの大切さです。アウトプットしないと、体に染み込まないというか...座学で勉強してわかった気になっても、何日かすると抜けていってしまうのですが、この何日間か、実際に電話で応対を始めて、実際にやってみることで身についていくんだなと思いました。
ながさき IT CAMPでも、講師の高橋先生に「質問をして相手に答えてもらうというアウトプットをたくさんやりましょう」と言われましたが、その大切さを身に染みて感じています。当時は質問しないといけないとわかっていたのですがなかなかできず、でもちゃんと行ったものは確かに身についていて...。
ただ、事務局の笠原さんには最終発表会の直前に1時間みっちりプレゼン練習をしてもらったり、三輪先生にも最終発表会の前日の勉強会でギリギリまで相談させてもらったりしました。三輪先生には「ここ直したいです!でも計算式はないです!」とか困らせることばかり言ったのですが、OK、OKと仰ってくださって。私は事務局を使い倒した受講生の一人だと思っています!
ーお仕事をしている中で、苦労していることはありますか。
新しい知識をこぼさずにインプットするのが大変です。学生に戻った気分で、ノートを必死で取っていた当時のことを思い出しながら、Onenoteでメモを残しています。でもそれだけでは足りないので、やはりアウトプットしていかないといけないというのと、自分だけ時短勤務なので16時に帰宅するのですが、他の同期はその後もロープレなどをしているので、自分もさらに頑張らないとと思っています。研修の時間は人より短くなるので、やれることはやりたいという思いです。
ほかにも、家族も全員新しい生活で、家庭との両立も大変です。でも、大変な中でも「働いている!」という充実感がありますし、思ったより早く社会に戻れたなという感じです。
そもそもながさき IT CAMPを受けていなかったら、下の子が小学校に入るまでは家にいて、もし働いたとしても扶養の範囲内だっただろうなと思います。扶養を超えて雇用してもらえる機会のチャンスがあったので、今就職活動して良かったと思っています。
最後に
ーながさき IT CAMPの受講を検討されている方へ一言お願いします。
私も受講を迷っていたのですが、事務局の川井さんとの面談で上手に乗せていただいたのと、ブランクがあってもそこから正社員になれたという昨年度の原口さんのインタビュー(https://blog.codecamp.jp/nagasaki-it-camp-haraguchi ) を見て、自分もこうなれるかもと思ったことが後押しになりました。私のインタビューを読んで同じように思ってくれる人がいたら嬉しいです。
ベタですが、迷ってやらずに後悔するくらいなら、やって後悔する方が良いと思います。自分だけではなく、一緒に講座を受ける仲間も同じようなことで悩んでいたりするし、助けが必要な時はCodeCampのみなさんが相談にのってくれます。県の支援のおかげで無料で受けられるこのチャンスを最大限に使って頑張れば、その先が待っていると思います。
ーありがとうございました!
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応募期間は2025年6月2日〜8月15日となります。詳細は以下サイトをご確認ください。
https://nagasaki-it-camp.com/
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