- 公開日: 2025年05月20日
「自分で調べて解決する力」で未経験分野でも大活躍!自ら道を切り開いて得た正社員就職

今回インタビューに応じていただいた松永さんは、長崎県が主催する2024年度「ながさき IT CAMP」エンジニア養成コースの卒業生です。
元々独学でプログラミングを学んでいた松永さんですが、先生に教わっていなかったことから「本当に自分の理解で正しいのか」自信が持てず、ながさき IT CAMPに参加したそうです。
就職活動では、気になった県内企業へ自らインターンをさせてほしいと提案し、インターン中の学習・業務への姿勢を評価され就職が決まりました。現在は講座で学んだ内容とは違う言語にも挑戦されていますが、4ヶ月間で培った「自分で調べて解決する力」を元に大活躍中です。
【ながさき IT CAMP】
長崎県が主催し、県内の情報関連企業等への就職を希望するIT分野未経験の求職者等を対象に、ITスキルの習得から就職までを一貫して支援するオンラインプログラム。2023〜2025年度はコードキャンプ株式会社が運営委託先として講座を提供。
※2025年度のながさき IT CAMPでは、2026年3月末までに受講生が就職先決定することを目指して支援します。
ながさき IT CAMP(コードキャンプ)を受講する前
ーながさき IT CAMPを受講したきっかけについて教えてください。
元々求職をしている期間に、独学でプログラミングの勉強をしていました。勉強しつつも、自分が就職するイメージが湧かない中、TVCMでながさき IT CAMPの存在を知り、ぜひ参加して就職に繋げたいなと思い応募しました。
ープログラミングに興味を持ったきっかけを教えてください。
元々パソコンが好きだったのですが、友人がパソコンでゲームをやっていたことにも影響されてデスクトップPCを買ったりして、いろいろ触るようになりました。そのうちにプログラムの方面にも興味が湧いてきて、やってみたいなと思い始めました。
ー独学で学んでいた言語は何ですか。
HTMLとCSSから始めて、その関連でJavaScriptも触って、別のサービスで情報を得ながらPHPも勉強していました。
ー独学をしていたにも関わらず、ながさき IT CAMPで勉強し直したいと思ったのはなぜでしょうか。
先生に聞いたりはしていなかったので、自分の理解が正しいのか不安がありました。書籍でLaravelなどPHPのフレームワークを学んでサーバーにアップロードしたりしていましたが、いまいち理解できないままだったので、先生に教わってみたいと思っていました。
ー受講前に持っていた目標があれば教えてください。
せっかくプログラミングスクール(CodeCamp)と長崎県が支援してくれるので、サービスを積極的に活用して、就職にぜひ繋げたいという思いが強かったです。受講したからには就職する!というイメージでいました。
コンピュータに関する理解や知識をさらに深めたい、というのも目標としてありました。
ながさき IT CAMPの学習中について
ー一番印象に残っているエピソードはありますか?
チーム開発演習で、みんなで力を合わせて改修ができたときのことはやっぱり印象に残っています。独学のときは、自分の思うようにプログラムを書いて、間違えても時間をおいて日を開けて改めてやったりと自由だったんですが、複数人で共同してプログラムを書いたり、話し合って今後の方針を立てたり、そういった機会が得られたことは印象深かったです。
それから、自分はスクラムマスターとして、コードを書くというよりは、他のメンバーの話を聞いたりまとめあげる役だったのですが、他のメンバーの視点やアイデアから刺激を受けて、自分の学びに繋がることが多かったです。
ー他のメンバーからどのようなことを学びましたか?
自分は他のメンバーの話を聞いて、すぐに「なるほど!それ良いね!」と思ってしまうのですが、現実的な視点を持ったメンバーが「時期的に間に合わないのではないか」「技術的に難しいではないか」と言ってくれたりして、自分にはない視点が学びになりました。
ー受講していて、自分の変化や成長を感じたことはありましたか。
チーム開発演習ではスクラムマスターを任されたことで、人と人との認識の相違点をうまくすり合わせるような働きかけができるようになりました。
また最初は、独学の時にわからなかったLaravelのインストールなどを学びたく、PHPを選択しようと思っていましたが、事務局の川井さんや講師の先生からJavaをおすすめされて、それが結果的にとても良かったと思っています。Javaはオブジェクト指向で作られている言語なので、プログラミングの基礎力を身につけることができました。
それを裏付けるようなエピソードなのですが、最初に独学でHTML、CSS、JavaScriptを学ぼうとした際、JavaScriptとJavaを混同してしまい、誤ってJavaの本を購入してしまいました。そのままJavaをJavaScriptと思って学習を進めていたところ、「インスタンス」や「オブジェクト指向」といった用語が理解できず、苦手意識を持ってしまいました。ながさき IT CAMPで半年ぶりにしっかりと学び直したことで、オブジェクト指向をようやく理解できるようになり、苦手意識もなくなりました。改めてJavaの本を読み返すと、すんなりと理解できるようになっていたのが印象的でした。
ほかにも、講師の方とのマンツーマンレッスンで、オブジェクト指向の重要な概念についてみっちり説明いただいて、実際に現場で働いている人のお話を聞けたので、理解を深めることができました。
※JavaScript:HTMLやCSSと組み合わせ、Webサイトの見た目に動きや機能をつける言語。ながさき IT CAMPではエンジニア養成コースで必修カリキュラムとなっている
※Java:サーバーサイド言語の1つ。ながさき IT CAMPではエンジニア養成コースのサーバーサイド言語(選択制)の中で学習推奨としている言語
ー受講をしていた4ヶ月を一言で表すと、どんな4ヶ月でしたか?
一言で言うなら、「濃く」プログラミングの勉強ができた4ヶ月で、プログラミングにどっぷりと浸かれました。求職中だったこともあって、1日の大半をプログラミングの勉強に費やせて、JavaやSpringBootなど他の言語・フレームワークも学習できて知識が広がりました。毎日継続して、多いときは1日5〜7時間勉強していました。
就職活動について
ー就職活動はいつ頃からスタートしましたか。
中間発表会後の11月後半から企業見学をはじめて、実際に企業様との間で面談に進み始めたのは最終発表会後の2月からになります。
企業交流会の後、家が近くて仕事内容も興味深かった企業を自分で訪ねて、無給で構わないのでインターンのような形で勉強させてほしいとお願いをしたところ、企業交流会にいらしていた担当の方が上司に掛け合ってくださり、OKをいただきました。
インターンでは、直属の上司の方が一人いて、その方が操作しているのを見ながら、横でROSとかPythonなどを勉強したりしました。社長がそういった分野に長けているので、私のような初学者が入る場合はどういったものが必要になるかを上司と一緒に洗い出し、計画書を作ってくださったので、それに従って勉強を進めていたような感じです。
インターンを始めるときに、計画書の最後に学習内容を発表をするプログラムが組まれていたので、その一環で最終面接のようなものを行いました。発表して1週間後に面接を行って、内定を得ました。
※ROS:Robot Operating Systemの略で、ロボット開発を効率化するためのフレームワーク
※Python:サーバーサイド言語の1つ。ながさき IT CAMPではエンジニア養成コースのサーバーサイド言語選択に含まれている
ー今の会社に入社をした決め手を教えてください。
個人的にLinuxが好きなこともあって、他の企業はWindowsを使用しているところが多く、できればLinuxの知識を生かせるところが良いと思っていました。今の会社はLinuxの組み込みなどをやっているということだったので、何かお力添えできるのではないかと思った点と、色々勉強して自分でそれを実装する経験ができるのではないかという点を魅力に感じて、こちらに決めました。
ー就職活動をするにあたり、ながさき IT CAMPで役に立った情報(キャリア支援プログラム)や参考にしたことがあれば教えてください。
就職支援に関しては、川井さんはじめ、CodeCampのみなさんから講座や情報をいただき、ビジネスメールの書き方など、ビジネスのいろはを教えてもらえてすごく役に立ちました。ビジネスの場では実際にはこういう風にメールを書けば良いのだなとつかめたので、そう言った点は今回の就職活動にすごく参考になりました。
現在のお仕事について
ー今のお仕事内容について教えてください。
主に、ドローン側に付けるRaspberry Piの中でシステムを動かす仕事をしています。今は新規ドローンのプロジェクトに応募していて、港などを点検するような大きな機体に組み込むシステムの開発と外装の手伝いもしています。
※Raspberry Pi:ラズベリーパイと読み、通称「ラズパイ」と呼ばれている。手のひらサイズのシングルボードコンピュータで、IoT開発等で用いられる
ーながさき IT CAMPで学んだことの中で、今のお仕事で役に立ったことはありますか。
高橋先生が「プログラマーは調べて解決することが大事」とよく仰っていたのですが、その考え方や姿勢がすごく役に立っていると思います。実際に、コードを書いている中でちょっとしたエラーが出た際などに結構ChatGPTを利用することもあるのですが、難しすぎたり、解答がマニアックだったりして、痒いところに手が届かないような部分があり、そういったことの課題解決には自力で検索して答えを見つけ出すということが必要でした。根気よく効率よく問題を解決するというのが、ながさき IT CAMPで学んで役に立ったことかなと思っています。
ーお仕事をしている中で、苦労していることはありますか。
ながさき IT CAMPで学んだWeb系の言語や知識と違うようなことをしようとしているので、前提知識がなかったり、新しい分野への学習が必要だったりするので、難しいと思うときもあります。特にネットワーク周りの設定に苦戦していますが、調べるのに時間がかかっても自分でやろう!と思うので、色々調べてきた結果、少しずつ技術は身についてきたかなと思います。
最後に
ーながさき IT CAMPの受講を検討されている方へ一言お願いします。
スケジュール通りカリキュラムをこなすのは、課題も難しく簡単ではないですし、途中へこたれたり向いていないのではないかと思うかもしれませんが、講師の方も運営の方も優しくて支援もしてくれるし、受講生同士の激励もあるので、気軽に応募して勉強を続けていってもらえたらと思います。
受講生同士の激励として、Slackの学習報告はモチベーションに繋がりました。なかなか学習が進まない日もありましたが、他の方の報告を見ることで「私も頑張ろう」と刺激を受け、やる気を出すことができました。他の人が頑張っているから今日もやろうと思える、受講生同士の繋がりは勉強を続ける上でとても大切だったと感じています。
どんな感じかなと話を聞くだけでも良いと思うので、ぜひぜひ応募してください。
※Slack:チャットツール。ながさき IT CAMPでは講師・スタッフ・受講生はSlackでコミュニケーションをとっている
ーありがとうございました!
\Webサイト担当者としてのスキルが身に付く/
ながさき IT CAMP 受講生募集
ながさき IT CAMPでは、2025年度の受講生を募集しています。
応募期間は2025年6月2日〜8月15日となります。詳細は以下サイトをご確認ください。

- この記事を書いた人
- CodeCampus編集部