働ける場所がないなら作ればいい!「寝たきり社長」株式会社 仙拓 社長/佐藤仙務さんインタビュー!


働ける場所がないなら作ればいい!「寝たきり社長」株式会社 仙拓 社長/佐藤仙務さんインタビュー!
目次
  1. 仙拓代表、佐藤様インタビュー!
  2. プロフィール
  3. 起業した理由は働く場所がなかったから、それだけ
  4. ITと障害者の相性の良さを高校生の頃から実感
  5. 長年やっている名刺作成は安倍総理の奥様にもお使い頂いております!
  6. 社員は全員障害者、コミュニケーションはテキストで
  7. 障害者の方は専門的なITスキルを身につけるべき
  8. 目指せ上場!優秀な仲間をもっと集めたい!
  9. 佐藤社長、TBSの夢の扉+にご出演!

仙拓代表、佐藤様インタビュー!

現在重度の身体障害をもつ多くの障害者の方は働いておりません。 そのような状況で佐藤さんは脊髄性筋萎縮症により重度の身体障害を抱えながらも株式会社仙拓の代表取締役をなさっています。「障害者は働かない」、そのような常識にとらわれず起業した佐藤さんの背景にはITとの出会いがありました。 今回は弊社代表池田が対談形式でインタビューを行いました。 IT企業の社長として、起業家として、ITと障害者についてお話し頂きました。

プロフィール

株式会社仙拓 代表取締役社長 佐藤 仙務

1991年生まれ。1歳の頃脊髄性筋萎縮症と診断される。障害のためほぼ寝たきりながら働きたいという思いから19歳の時に株式会社仙拓を友人と共に立ち上げる。

コードキャンプ株式会社 代表取締役 池田洋宣

1985年生まれ。大学卒業後、IT系企業2社の勤務を経て、オンラインプログラミングスクール「CodeCamp」を運営するコードキャンプ株式会社(旧社名:株式会社トライブユニブ)を立ち上げる。

起業した理由は働く場所がなかったから、それだけ

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本日は宜しくお願いします。早速ですが佐藤さんが起業しようとお考えになった訳ってなんですか?

多分起業する人の多くの人が夢だったりやりたいことがあると思うんですけど僕の場合はすごく単純なんです。 ただ働く場所がなかったっていう(笑) 高校を卒業した後働こうとしたんですけど自分の障害が重いこともあって雇ってもらえなかったんです。 高校時代は障害者が就業できるようにってWordやExcelでを勉強する授業がありましたが、そこでも自分は「ExcelやWordができても働けるようにはならんだろう」って思ってたんですけどそれが的中する形になりましたね。 自分ほど重い障害になると働いていない人が多いのですがやっぱり人とつながっていたいし仕事をやりたいという思いが自分にはあってどうしても仕事はしたかったんです。 そうやって考えたことを障害者で幼馴染の松元に打ち明けたら、なら起業しようってなって起業に至ったわけです。当時は18歳でした。

ITと障害者の相性の良さを高校生の頃から実感

19歳で起業なんて、私よりも起業家としては遥かに先輩ですね。現在は仙拓では名刺制作とともに、WEBサイト制作のお仕事も多く行われているそうですが、これはどのような理由なのですか?

一緒に起業した幼馴染の松元が前からWebデザインに興味があったからというのが大きな理由です。 あとは障害者とITの相性の良さもWeb関連の仕事をしている理由の一つです。 高校時代にノートをとることが障害のためできなかったので代わりにPCでノートを取ったり黒板の写真をとったりしていました。当時はまだ教育現場にITが全然浸透していない時でよく先生からも「何授業中に遊んでるの!」って怒られたりもしましたが(笑)。 けどその当時からITを活用すれば障害者でも健常者と同じことができるとは漠然と感じていたのかもしれません。

長年やっている名刺作成は安倍総理の奥様にもお使い頂いております!

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すごいですね!高校生の時からIT化の波を感じていたんですね。

仙拓ではどのような事業を行っているのですか? 仙拓では主に名刺作成業務とWebデザイン業務を行っています。 名刺作成業務のほうが比較的多いですね。

名刺作成ですか。

なんかITとは離れている感じがするのですがなぜ名刺作成なのですか? もともと松元が障害者向けデイサービスで職員の方向けに名刺を作っていたりしまして、それが発端です。 実は名刺作成は事業がある程度軌道にのったらやめようと思ってはいたのですが意外とうちの名刺を気に入ってくれる人が多くて(笑) あと障害をもっていることもあって営業活動とかが苦手なのですが名刺作成業務はその点を埋めることができるんですよ。 うちの名刺を使っている人に勧められて購入してくれる方や名刺を通して仙拓を知ってくれる方も多くてマーケティング的にも仙拓と相性がいいので続けています。なんとあの安倍総理の奥様にもうちの名刺を使って頂いているんですよ!

社員は全員障害者、コミュニケーションはテキストで

安倍総理の奥様にも!すごいですね!仙拓ではどのような働き方をしておられるのですか?

社員は4名いるのですが全員障害者です。なので基本在宅作業でテキストメッセージやテレビ電話で随時コミュニケーションを取っている形です。一人にWebデザインの仕事を、もう一人の方にはアクセス解析の仕事を担当してもらっています。どちらもすごい優秀で仕事を終えるスピードがケタ違いなのでこちら側が回す仕事を探しているくらいです(笑)。 IT技術も進展し、障害を持った方でもITを活用することで働ける社会になってきました。もっと社会も障害者を雇用するべきだと思いますし、同時に働くことを選択肢の一つとして考える障害者の方が増えてきたらいいなと思っています。

障害者の方は専門的なITスキルを身につけるべき

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そうですね。僕自身もCodeCampという会社を経営していて社会全体がIT技術の進展に追いついていないと感じることもあります。障害者雇用に関しても同様なのかもしれません。

では障害者の方はどのようにITを活用して働いていけばいいとお考えですか? ITを活用した働き方といってもいろいろあると思います。先ほども出てきましたが障害者の就業支援としてExcelやWordの授業があるところもありますが、じゃあそれができれば社会で通用するかといったらそうではないと思うんですよ。 会社という一つのチームで仕事に向き合うことを考えた時、他の人ができることが自分はできてもそれは大きなアドバンテージにはならないです。なので社会で一人のプレイヤーとして働くには専門的なITスキルを身につけていくべきだと考えています。具体的にはプログラミングスキルなどです。

目指せ上場!優秀な仲間をもっと集めたい!

10897857_758269844268098_474907000082266260_n (1)「仙拓」の佐藤様とその同僚の方々のイラスト

そうですね。

手前味噌ですがプログラミングは場所や時間にとらわれず仕事ができるので障害者の方々と相性がいいのかもしれません。 今後の佐藤さん自身の展望について教えていただけますか? まずは上場したいです!上場すると知名度も上がってさらに事業もやりやすくなると思いますし、なにより優秀な人が集まってくると思うんですよ。健常者、障害者問わずしっかり仕事ができる人であれば優秀な人であれば誰でも一緒に仕事をしていきたいと考えていますのでそのためにも上場はしたいです。

優秀な人といえば、雑談になるんですけど、この前うちの4人目の社員が独立したいって言い出しまして・・。 うちで働き始めてすごい成長した人だったので社員がいなくなるのは悲しい反面結構嬉しかったんですよ。 社長としては頑張れとしか言えなくて。 社長って大変ですね(笑)

うちも何人か会社を辞めて独立しているので、すっごい気持ち分かります。(笑)

自分の会社を通して大きく成長してくれる人が出てきてくれるのは嬉しい反面・・・ってかんじですよね。 お互い若い社長同士頑張っていきましょう!本日はありがとうございました!

佐藤社長、TBSの夢の扉+にご出演!

最後ではありますが今度佐藤様が1月17日にTBSの夢の扉+という番組にご出演なさるのでその告知を致します。 みなさん、是非ご覧になってください。

夢の扉+番組サイト


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CodeCampus編集部
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CodeCampus編集部
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