ソフトウェアエンジニアが活躍できる無限のフィールドとは? プロジェクトマネージャー編 ②

2016年5月24日 (2017年3月1日最終更新)
ソフトウェアエンジニアが活躍できる無限のフィールドとは? プロジェクトマネージャー編 ②
目次
  1. 納期の短期化とは
  2. プロジェクトスコープの設定
  3. スケジュールの設計

「ソフトウェアエンジニアのキャリア」についてお伝えしている当寄稿。

今回は前回に続き「プロジェクトマネジャーの仕事」についてご紹介します。

前回では、プロジェクトマネージャー(以下、プロマネ)を担当するにあたっての重要ポイントとして「QCD(Quality:品質/Cost:費用/Delivery:納期)のバランスを取る事

今回のテーマは【納期の短期化】です。

納期の短期化とは

「前回、QCDはバランスです!という内容だったのに、また納期の話?」というご意見が聞こえてきそうですが…。しかし、プロジェクトを無事に遂行するために、「納期の短期化」は絶対に避けて通れないものなのです。(断言します。)

pm_nouki

エンジニアとして仕事をする上で、当然ですが品質は可能な限り高めたいですよね。しかし、コストはそう簡単には上げられない。そんな状況下、唯一調整がしやすいのが「納期」。納期を短くするための要素や施策は色々ありますが、ここではプロマネが担う部分について解説していきます。一つは「プロジェクトスコープの設定」、もう一つは「スケジュール設計」です。

プロジェクトスコープの設定

まず、「プロジェクトスコープの設定」ですが、プロジェクトには“オーナー”が存在します。プロジェクトの発注者ですね。そのオーナーから、「xxxのシステム上でxxxな動きをするアプリを作って欲しい。」という要望があるとします。そこからプロジェクトはスタートします。

ところが、オーナーは、用意してくれた人・モノ・金・時間で具体的に何が出来るのか(出来ないのか)、ということをあまり理解していません。したがって、朝令暮改で要望が変わることもあります。「猫型ロボットのアプリを作って欲しい。」という予定だったものが、「二足歩行・自律思考ができる猫型ロボット」になり、さらには「四次元ポケットを持っている猫型ロボット」になってしまったりするのです。

そうした(無謀な)追加要望を事前に、かつ穏便に後出しできなくするためにも、「今回のプロジェクトはココからココまでですよ。」というのを明確にしておくことが「プロジェクトスコープの設定」です。

スケジュールの設計

続いて「スケジュールの設計」です。単独で仕事をしているのであれば、極論、「最後は寝ないで頑張ります!」といったハードなスケジューリングで何とか形になるかもしれません。しかし、プロジェクトには多くのエンジニアたちが関わることがほとんどです。設計・開発・テストなど複数の工程を何度も経て、ようやく納品となります。どこかの工程が遅れてしまえば、プロジェクト全体に遅れが生じます。

納期を守るためには、できるだけ作業を前倒していく必要があります。この際、使うプロジェクト管理手法の一つが、WBS(WorkBreakdownStructure)です。これは業務を細かく分解して構成したものです。あるプロジェクトを完了させるために、どのような業務が必要か。それらの業務をさらに細分化、それぞれの進行工程を一つひとつきちんと管理していきます。

wbs

図1の例「カツカレーを作るWBS」で説明すると、「材料を炒める」部分が遅れると、「材料を煮込む」部分も当然遅れが生じます。その遅れは、カツカレーの完成に大きく影響を及ぼします。プロマネはWBSを作る際、個々の業務に詳しい担当者に話を聞き、業務量や難易度等から必要な日数を割り当てます。

ここで問題を一つ。

Q:5日間で終わると予定されている作業について、上司やオーナーから「どれくらいで終わる?」と質問された際、あなたは「何日間かかる」と答えますか?

おそらく、多くの方が、余裕をみて「6日」。さらに予備日を入れて「7日」と答えてしまうのではないでしょうか。これを「バッファ(緩衝)を取る」と言います。多くの方が「バッファを取る」ので、一人だと1日でも、10人になると10日分のバッファが生じてしまいます。これを「必要以上に取らせない」という部分が大きな鍵となります。なお、「全く取らない」というのも逆に問題が生じやすく、プロジェクト全体でいかに適切なバッファを確保するかが大切なのです。

まとめ

プロマネはこうした考えに基づいてプロジェクトを管理しています。これらを理解しておくと、プロマネとの会話もスムーズになりますよ。

次回は、「優秀な人材の確保と維持」「プロジェクトメンバーとのコミュニケーション」についてお話しいたします。(実はこれが一番難しいかも知れません。)引き続きご一読ください。

著:本吉和征(株式会社VSN

株式会社 VSN
株式会社 VSN
エンジニア派遣企業として、IT・情報通信、メカトロニクス・エレクトロニクス、バイオ・ケミストリー分野の専門技術を持った約3,000名のエンジニアを正社員として雇用し、さまざまなお客様に幅広くサービスを提供しています。

関連記事